ニキビ跡のレーザー治療について

更新日 2022/07/15

一度できてしまうとなかなか改善しない、頑固なニキビ跡に悩んでいませんか?
ニキビ跡の改善は自己流のケアではなく、皮膚科や美容皮膚科での専門的な治療が効果的です。また昨今では、医療レーザーによるニキビ跡治療は一般的な手段となりつつあります。

またクリニックでのレーザー治療にはさまざまな種類があります。そのため、まず何から始めるべきかがわからず、自分の症状に合う治療法やレーザー機器を「どう選べばよいの?」と疑問を抱える方も多くいらっしゃいます。

この記事では、ニキビ跡治療に用いられる主な3つのレーザー治療について詳しく解説します。レーザー治療が有効なニキビ跡やレーザー治療の種類、注意点なども掲載していますので参考にしてみてください。

特に、凹みのあるニキビ跡治療で用いられるレーザー治療は、保険適用外であり自由診療で受けられる治療法です。その場合は、美容皮膚科(クリニック)や一部の皮膚科でレーザー機器の取り扱いのある医療機関での治療となります。

本記事を読んだ上で「自然治癒は難しい」と感じられた場合は、クリニックへの相談を検討してみてください。

レーザー治療が有効なニキビ跡の種類と原因

まずは、クリニックでのレーザー治療が有効なニキビ跡の種類を解説します。

ひとことにニキビ跡と言っても、形状や原因はさまざまです。ご自身のニキビ跡がどのような原因で発生しているかや、レーザー治療の必要性があるかどうかチェックしてみてください。

赤みのあるニキビ跡

赤みの正体は、皮下組織の炎症になります。ニキビによって皮膚組織がダメージを受け、それを修復するために毛細血管の血液である「ヘモグロビン」が作られます。このヘモグロビンの色が透けて、肌の表面から赤く見える状態です。

赤みのあるニキビ跡は、一度できてしまうと自然に消えることはありません。ニキビがまだ治っていないと思い、潰そうとすることでさらなる深い傷を残してしまう危険性もあるので注意が必要です。

茶色のニキビ跡(色素沈着)

茶色く色素沈着を起こしたニキビ跡です。茶色くシミのように残った跡は、ニキビの炎症によってメラニンができてしまっています。ニキビができた部分は肌のターンオーバーが乱れ、古くなった肌の角質が排出されにくい状態になります。メラニン色素が肌に残ってしまうことで、シミのような茶褐色のニキビ跡になるのです。

軽度の茶色いニキビ跡は自然と消失することもありますが、メラニン色素が真皮深層まで及んだ場合、自然治癒は難しいでしょう。

凹みのあるニキビ跡(クレーター)

肌が凹んで、でこぼこになったニキビ跡です。「クレーター」とも呼ばれます。ニキビの炎症が起こると、毛穴周辺の皮膚組織が破壊されることがあります。組織が破壊された箇所に過剰なコラーゲン修復が行われることで、肌が凹凸になってしまうのです。

症状の重さは、ニキビのできる箇所や体質などにも左右されます。凹みのあるクレーター状のニキビ跡は改善が難しく、自然治癒は期待できません。

しこりのあるニキビ跡

ニキビ跡が硬いしこりとなって残ってしまうこともあります。ニキビの炎症が皮膚の深いところにまで及び、過剰に皮膚の再生が行われ盛り上がってしまう状態です。過剰に生成された肌細胞は、触ると硬いしこりとなって残ってしまいます。しこりと化したニキビ跡も自然治癒は非常に難しいため、クリニックでの治療が有効です。

ケロイド

ケロイドは、赤くミミズ腫れのよう膨らんだニキビ跡です。同じ場所に何度もニキビができることにより、線維芽細胞が過剰に生成されるために起こります。自然治癒する可能性はなく、健康な肌にも広がってしまう場合があります。

レーザー治療が有効なのは凹みのあるニキビ跡

凹みのあるクレーター状のニキビ跡には、レーザーでの治療が有効です。クレーターになってしまったニキビ跡はとても厄介で、改善をあきらめてしまう方も少なくありません。

しかし、クリニックでのレーザー治療は、医療技術によって皮膚の収縮や細胞の再構築をします。何をしても無駄だとあきらめてしまうようなニキビ跡も、レーザー治療であれば改善の見込があるのです。

なお、赤みのあるニキビ跡には「エクセルV」というレーザー機械での治療が行われることがあります。エクセルVは赤みやシミ、肌の引き締めや美白などに有効です。

レーザーにも複数の種類があり、どんなニキビ跡にどのレーザー治療を用いるかが異なります。個人の肌の状態によっても治療法が異なるため、医師にしっかり相談して決めましょう。

ニキビ跡(クレーター)に対する治療方法

凹みのあるニキビ跡に適した治療方法を紹介します。ニキビ治療の方法はクリニックによって差がありますが、一般的には以下の3つの方法が用いられる場合が多いです。

  • ダーマペン
  • フラクショナルレーザー
  • サブシジョン

この記事では、それぞれの詳しい概要を説明します。

ダーマペン

ダーマペンとは、肌に微細な穴を空けて肌に成長因子を入れることで皮膚の再生を促す治療方法です。器具の針に成長因子を塗り、それを皮膚に刺していくことで成長因子を浸透させます。

 

成長因子は「グロスファクター」とも呼ばれ、体内で自然に生成される細胞です。肌本来が持つ再生力を使って、コラーゲンや表皮細胞、線維芽細胞などを活性化させることができます。

 

ダーマペンは、赤み・色素沈着・凹みのあるニキビ跡の治療に適しています。比較的軽度のニキビ跡の軽減に効果が見込めるでしょう。

ダーマペンの特徴

安全に配慮した治療法なのはもちろんのこと、レーザー治療の中でも費用が抑えられるのがダーマペンの特徴です。傷あとの治療から肌の若返りまで、幅広い治療に使われる方法となります。

肌に針で穴を空けた後に美容成分をたっぷり塗布することができるため、成分が肌にしっかり浸透します。ニキビ跡はもちろんのこと、毛穴の開きや肌のトーンアップ、引き締めなどさまざまな効果が期待できる方法です。

 

《施術の流れ》

  1. 医師の診察・カウンセリングを行う
  2. 顔に痛み止めクリームを塗布する
  3. 施術開始
  4. 成長因子の塗布を再度行う

クリニックでは医師の診察やカウンセリングを行い、ダーマペン治療が適しているかどうかを判断します。また、針の痛みを最小限に抑えるために麻酔クリームを塗布し、痛みが強い場合針を刺す深度を調整するなどして痛みを軽減することも可能です。

 

《治療回数》

ニキビ跡には、6回前後のダーマペン治療をするのが一般的です。ただし、ニキビ跡の状態や肌質などによって、治療回数には個人差がありますのであくまでも目安として捉えてください。

 

《ダウンタイム》

ダーマペン施術後のダウンタイムは、一般的に2~3日程度です。ただし針の深度によってダウンタイムの期間や程度は異なるので注意しておきましょう。深い治療を行う場合には、ダウンタイムが1週間程度と長期化することもあります。

ダーマペンの治療期間

トータルの治療期間は少なくとも3ヶ月、長い場合で18ヶ月ほどかかります。ニキビ跡治療におけるダーマペン施術は、6回を基本とし間隔は2週間ごとが理想的です。これは肌に浸透させた成長因子は約2週間で活性化することによります。ただし、来院が難しい場合や重度の場合には治療期間も長くなるため、根気よく治療を続ける必要があるでしょう。

ダーマペン治療を受けられない方

  • 金属アレルギーの方
  • 施術部位に傷や炎症がある方
  • 日焼けをしている方
  • 他のニキビ治療やシミ治療を受けている方

金属の針を使用するため、金属アレルギーをもっている方は施術ができません。肌質に関係なく施術できますが、施術したい箇所に傷や日焼けなどがあるときは治療を受けられません。

他の肌治療で薬を使っている場合も施術できないことがあるので、該当する場合は医師にしっかり相談してください。

ダーマペン治療の注意点

ダーマペン治療では、施術後の赤み、施術時の針の痛みなどがあります。赤みは施術後、数時間~数日で治まることが多いですが、場合によってはダウンタイムが長引くこともあるので注意が必要です。

また、施術後は肌が乾燥しやすくなり、日焼けも厳禁です。施術の翌日から、普段どおりの生活をしても構いませんが、いつもより肌をしっかり保護することが大切です。

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーとは、複数回に分けて、レーザーを小さな点状に当てていく治療です。健康な皮膚を残しながらレーザー照射することで、熱による肌ダメージを抑えながら肌の再生を促します。何度かに分けてレーザー照射を行うため、同程度のレーザーを全面に照射するときよりも肌の回復期間が短いのが利点です。

 

この治療法は、ニキビやニキビ跡だけでなく、毛穴の開きなどを軽減し肌質を改善します。とくに凹みのあるクレーター状のニキビ跡へは高い効果が期待できる方法です。ケロイドになったニキビ跡には適していません。

フラクショナルレーザーの特徴

肌への負担を最小限にとどめながら治療できるのがフラクショナルレーザーの特徴です。ダメージを抑えつつも高い効果が期待されており、過去の研究ではたった1回の施術で10~15%の皮膚が生まれ変わるという報告もされています。

《施術の流れ》

  1. 医師による問診・カウンセリング
  2. 麻酔用クリーム塗布
  3. フラクショナルレーザー照射
  4. クーリング

この治療が適しているかどうか、まずはカウンセリングで医師と相談をします。気になる症状た不安な点などはしっかり伝えてください。麻酔用クリーム塗布からクーリング終了まで、トータル2時間程度です。最後に炎症止めの薬を塗布して終了します。

 

《治療回数》

ニキビ跡へのフラクショナルレーザーは、5~10回程度行うのが一般的です。1クール5回の施術を数クール繰り返すなど、クリニックや個人の症状によってトータルの施術回数も変わります。

 

《ダウンタイム》

治療後は、1~2日赤みが残ることが多いです。また、治療後7~10日程度の間に薄いかさぶたができます。どちらも自然に治まり、治療の翌日からメイクをしてもOKです。

フラクショナルレーザーの治療期間

フラクショナルレーザーは、各施術ごとの間隔を1ヶ月~1ヶ月半ほど開ける必要があります。ニキビ治療の場合5回を1クールとする場合が多いため、6ヶ月~1年半ほどの治療期間を想定しておきましょう。

 

ニキビ跡が重度なときは、2クール以降も継続して治療する場合もあります。肌の状態や治療する箇所によって治療期間に差が出るため、医師へ相談、確認しておきましょう。

フラクショナルレーザー治療を受けられない方

  • ケロイド体質の方
  • 日焼けをしている方
  • 膠原病、糖尿病、血液疾患のある方
  • 他のニキビ治療やピーリングを受けている方
  • 妊娠中、授乳中の方

日焼けをしている場合は施術ができません。施術後も紫外線を避ける必要があるため、仕事ややむを得ない事情で過度な紫外線を浴びる環境にいる方は施術できないこともあります。傷がケロイドになりやすい人も治療を受けられないため、注意が必要です。

フラクショナルレーザー治療の注意点

フラクショナルレーザーは肌へのダメージを抑えた治療法ではありますが、施術中は痛みを感じます。痛みに弱い場合は医師に申し出て、レーザーの出力を下げたり麻酔や冷却を追加するなどの措置をとってもらうことも可能です。

副作用として、治療後に色素沈着のシミやかさぶたができるケースがあります。これは肌に微小な傷ができるためですが、自然に治まることが多いです。不安な場合は事前に医師に相談、確認しましょう。

サブシジョン

サブシジョンとは、表皮と真皮の間にあるSMAS筋膜を、細い針で剥離していく治療法です。凹みあるニキビ跡は、SMAS筋膜によって皮膚が皮下組織の方に引っ張られることで凹んでしまっている状態です。この筋膜を切ることで、凹みを盛り上げてなだらかに戻していきます。

サブシジョンは「ローリング型」とよばれる広範囲に渡る凹みのあるニキビ跡に適した治療法です。四角く凹むボックス型の場合には、他のレーザー治療と組み合わせて治療するケースもあります。尚、小さく穴が空いてしまっている状態のアイスピック型のニキビ跡には不向きです。重度のニキビ跡に多く用いられています。

サブシジョンの特徴

サブシジョンは凹みのあるニキビ跡のための、新しい治療法です。ダーマペンやフラクショナルレーザーは毛穴やシワ、たるみなど他の肌悩みなど複数の目的で使用されますが、サブシジョンはクレーターニキビ跡専用の治療法となります。

 

《治療の流れ》

  1. 医師の診察・カウンセリング
  2. 局所麻酔を行う
  3. サブシジョン治療開始
  4. 圧迫止血処置を行う

 

サブシジョンの麻酔はダーマペンやフラクショナルレーザーのような麻酔クリームではなく、局所麻酔の注射を行います。局所麻酔を使うため、施術中の痛みはほとんどありません。同時に、ヒアルロン酸や成長因子の注入を行う場合もあります。

 

《治療回数》

サブシジョンの治療回数は、1ヶ月に2~3回行うとより高い効果を期待できます。1回の施術でも効果があるため、症状や希望に合わせて医師と治療スケジュールを組んでください。

 

《ダウンタイム》

ダウンタイムは、1~2週間程度を見積もっておきましょう。治療当日は止血のためにガーゼを貼って過ごします。翌日からは普段通りの生活ができ、メイクをすることも可能です。ただし、治療した範囲や個人の肌質によっては内出血や腫れが1~2週間続くことがあります。

サブシジョンの治療期間

ニキビ跡の範囲や症状の重さによってかなり差があります。1回の施術で十分効果を感じられれば、1~2週間で終了です。治療を数回繰り返す場合は、施術ごとの間隔を3週間程度置くのが一般的。たとえば3回の治療を繰り返す場合であれば、2ヶ月以上かかることになります。治療回数は医師と相談して決めましょう。

サブシジョン治療を受けられない方

  • ケロイド体質の方
  • 抗凝固薬使用中の方
  • 妊娠中、授乳中の方

傷がケロイドになりやすい方はサブシジョン治療を受けることができません。また、アレルギーや特異体質の方、内科疾患のある方は医師に相談し、安全に治療できるかどうか判断を仰ぎましょう。

サブシジョン治療の注意点

サブシジョン治療の副作用として、内出血や腫れ、赤みなどがあります。特に内出血は、皮膚が紫色や青色のあざになることもあります。1~2週間で自然に治まることが多いですが、塗り薬の処方やフォト治療などを行うことで改善します。

また、赤みや腫れも1~2週間で治まることがほとんどです。治療直後や当日に十分な冷却をしなかった場合、赤みや腫れが長引くことがあるので注意しましょう。この他不安なことがあれば、すぐに医師に相談してください。

ニキビ跡に対するレーザー治療の注意点

ニキビ跡へのレーザー治療は複数の種類がありますが、共通して注意すべきポイントがあるので押さえておきましょう。不安や疑問点があれば必ず医師に相談し、安全を最優先に治療を進めることが重要です。

紫外線の影響

紫外線アレルギーや光過敏症などの体質の方はレーザー治療を受けられない可能性があります。また、レーザー治療後は紫外線予防をしっかり行いましょう。皮膚がダメージを受けた状態になっていますので、日焼けによる刺激は大きな負担となります。

高度な内科疾患や皮膚異常

膠原病、糖尿病などの血液疾患のある方は、血液をサラサラにする抗凝固薬を内服しているケースがあります。このような場合レーザー治療が受けられない可能性があるので注意してください。また、皮膚に異常や持病のある方もレーザー治療を受けることができません。

その他の肌治療

近日中に患部へレーザー治療や脱毛などの施術を受けている場合は、ニキビ跡治療のレーザー照射ができない可能性があります。また、シワやたるみを改善する「金の糸治療」をしている方もレーザー治療はできません。

ダウンタイム中の経過観察

どの治療法も、翌日からは普段通りの生活が可能です。ただし肌の赤みや腫れ、かさぶたなどの副作用が出ている間は経過をしっかり観察して、異変を感じたらすぐにクリニックへ相談してください。スキンケアや処方薬の使用など、医師の指示を守り正しくケアを継続しましょう。

ニキビ跡のレーザー治療についてまとめ

レーザー治療は、自己流ケアでは改善しなかった凹みのあるニキビ跡への効果が期待できます。肌の凹凸は、肌組織が壊れていたり、異常を起こしたりしている状態です。医療技術で肌の再生を促すことで、回復できる可能性があります。

この記事ではニキビ跡の治療に多く用いられる3つの手法を紹介しましたが、ニキビの状態や種類、重度によって治療方法や治療期間などは異なります。複数の治療法を組み合わせることもあるため、まずは医師と相談して自分に合った方法を見つけることから始めましょう。

ゴリラクリニックは男性患者様専門の医療機関として、ニキビやニキビ跡の治療に取り組んでいます。患者様の症状に合わせた方法を組み合わせたり、状態に応じて切り替えたりしながら、最適な治療をご提案しております。「何をしてもダメ」とあきらめる前に、ニキビ跡治療専門である当院に一度ご相談ください。

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