ニキビの種類と原因

更新日 2025/01/10

ニキビの原因は、皮脂の過剰分泌により、皮脂をエサとするアクネ菌が増殖することで、毛穴が詰まってしまい、炎症を起こしてニキビとなります。

昨今の市販薬・処方薬はこのアクネ菌に作用して炎症ニキビを抑えるものが多いですが、アクネ菌は肌の常在菌のため。アクネ菌を殺菌したり、肌の調子を良くしようとしても、皮脂が過剰分泌される限りニキビは繰り返しできてしまいます。

つまり、ニキビができる根本の原因は、アクネ菌の増殖を促す皮脂を過剰に分泌する「皮脂腺」です。また、皮脂が過剰分泌される皮脂腺は決まっており、顔に20万個ある毛穴の内の一部の皮脂腺がこの異常分泌を起こすため、繰り返すニキビの原因となっています。
ですから、理論上この一部の異常な皮脂腺を無くすことができれば、ニキビを繰り返すことがない綺麗なお肌へと近づくことができます。

炎症ニキビの進行度

毛穴が正常な状態

毛穴が開いた状態で、皮脂の分泌が正常に行われる状態です。

毛穴がふさがり、 皮脂が溜まる

毛穴が詰まり、皮脂が溜まり始めた状態です。

アクネ菌が増殖し炎症ニキビへ

皮脂をエサとするアクネ菌が増殖し、炎症を起こし始めます。

ニキビの種類

白ニキビ

白ニキビは正式には「閉鎖面皰(めんぽう)」と言います。毛穴が閉じているのでこのように呼ばれます。
大きさは非常に小さいものから、3㎜程度の大きさのものと様々です。小さいものは自然に治ることもありますが、大きいものは放置しておいても治りません。

黒ニキビ

黒ニキビは正式には「開放面皰(めんぽう)」と言います。毛穴が開いているのでこのように呼ばれます。
もともと白ニキビ(閉鎖面皰)だったものが黒ニキビになったと考えられます。黒い色は皮脂が酸化して黒くなったと考えがちですが、これは間違い。この色素はメラニン色素で、つまり日焼けと同じメカニズムで黒く見えるのです。

赤ニキビ

赤ニキビは正しくは「紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)」と言います。この紅色丘疹はアクネ菌が要因で生じるとされていますが、様々な説が研究されています。

毛穴に皮脂が溜まるとアクネ菌が繁殖しやすくなります。このアクネ菌が放出する物質によって炎症が引き起こされたり毛穴の壁が壊されたりします。その結果、黄ニキビに悪化したりシコリやニキビ跡ができたりします。

黄ニキビ

黄ニキビは正確には「膿疱(のうほう)」と呼ばれる状態で、ニキビの最終段階と言えます。この「膿疱」の壁が破れると中身が流れ出て皮膚の奥に溜まったり、硬いシコリになったりします。
重症になると皮膚が一部なくなったり縮んだりしてニキビ跡になってしまいます。ニキビ跡の治療は大変難しいため、なるべく早めにニキビを治療するのがベストです。

ニキビとは異なる皮膚病

毛嚢炎(もうのうえん)

ニキビは、正式名を尋常性ざ瘡と言い、アクネ菌による感染症の一種です。一方で、毛嚢炎(毛包炎とも呼ぶ)は、ニキビと非常に似た症状ですが、原因が表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌である点が異なります。男性は、髭剃りによって毛嚢炎が発症してしまうことがよくあり、多くの場合、自然に治癒しますが、抗生剤の外用薬や内服薬を使用することもあります。

マラセチア毛包炎(もうほうえん)

ニキビはアクネ菌(細菌)が関与しているのに対し、マラセチア毛包炎はマラセチア(真菌)によって生じるのが最大の違いです。胸や背中、腕などに生じることが多く、ニキビと異なり面皰はほとんど生じません。ニキビの治療を受けていてもなかなか治らない場合は、マラセチア毛包炎の可能性があります。病院への受診をお勧めします。治療は抗真菌薬を用います。

毛孔性角化症(もうこうせいかくしょう)

毛孔性角化症は毛孔性苔癬とも呼ばれます。毛穴に角質がたまり、盛り上がってブツブツが生じるのが特徴です。背中にできることが多いので背中ニキビと間違えることがありますが、特に炎症を起こすようなことはありません。遺伝が関与していると言われています。

粉瘤(ふんりゅう)

粉瘤はありふれたデキモノの一種です。よく「脂肪のかたまり」などと言われますが、正確には脂肪ではありません。垢や皮脂が溜まって袋状になったもので、初期段階では黒ニキビと見分けがつきにくいこともあります。徐々に大きくなることがあり、やや弾力があり触ると少し動くのが特徴です。細菌により炎症を起こすと腫れて痛くなります。粉瘤は自然に治ることはありません。皮膚科または形成外科を受診することをお勧めします。基本的に外科的手術が必要です。

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