更新日 2025/01/27
男性は女性に比べ男性ホルモンの影響から皮脂分泌が盛んで、ヒゲ剃りで肌を傷つける機会もあることから、ニキビ・ニキビ跡に悩まされる環境にさらされています。
さらに症状が悪化してしまう原因として、ニキビ・ニキビ跡治療への知識不足やスキンケア不足が挙げられます。
男性のニキビ跡を消すために知っておきたい「ニキビ跡の種類」「代表的な治療法」「ニキビ跡治療のデメリット」について解説します。
ニキビ跡は、ニキビが炎症を起こすことで周囲の組織がダメージを受けて残った傷跡のこと。
ニキビ跡は大きく4種類に分けられます。
比較的治療しやすいものから順に、
➀赤み
②色素沈着
③凹み
④盛り上がり
といった症状があり、それぞれに適した治療も異なります。
「赤み」の正体は毛細血管です。
アクネ菌が毛穴に溜まった皮脂を食べて増殖すると、白血球がアクネ菌を攻撃し、炎症が起こり「赤ニキビ」になります。ニキビを修復するために毛細血管がたくさん作られるため赤みがあらわれますが、通常1カ月ほどで自然に治り、数か月で目立たなくなります。
ニキビの炎症が強い場合や繰り返す場合は、赤みが長期間続くことがあります。
赤みを消すには、真皮層の炎症を抑える治療が適しています。抗炎症作用のある内服薬・外用薬、レーザー、イオン導入などがあります。
「色素沈着」は、シミのようなニキビ跡です。
ニキビの炎症に伴いメラニン色素が過剰に作られ、色素沈着を起こし茶色くなります。通常、半年ほどで自然と消えます。紫外線にあたると濃くなるので、日焼け止めなどの対策をしましょう。
色素沈着を消すには、美白効果が期待できる治療が適しています。美白効果のある内服薬・外用薬、ピーリング、光治療などがあります。
「凹み」はクレーターとも呼ばれ、炎症を繰り返すことで毛穴の構造が変化した状態。
一度できると、自然に消えることはありません。「盛り上がり」とともに治りにくいニキビ跡です。
凹みは完全に消すことはできませんが、目立たなくすることはできます。
ターンオーバーを整える治療が適しており、ダーマペン、レーザー、ピーリングなどがあります。
「盛り上がり」はニキビにより肌の奥までダメージを受けた皮膚を修復する過程で、過剰なコラーゲンが“しこり”のようになり、硬く盛り上がって跡を作ったもの。
ケロイド体質が関係しており、治療は年単位を要することがあります。
盛り上がりの原因となっている皮膚線維細胞の増殖を抑える治療が有効です。
ステロイド注射、ステロイド外用薬により、盛り上がりを平坦にします。赤みを伴う場合はレーザーも併用することがあります。
ニキビ跡を消すための代表的な治療について、特徴、ダウンタイム、副作用・リスク等について紹介します。ご自身に合った方法を選びましょう。
ただし、自己判断や過ったケアは症状を悪化させる恐れがあります。近年では、薬や医療機器の個人輸入によるトラブルも見受けられます。
専門家の診断をもとに、ご自身の肌状態を正しく知ったうえで適切な治療を受けることが、ニキビ跡の悩みを解決するための最も効率の良い選択です。
なお、ニキビ跡を消す治療は定期的に繰り返す必要がありますが、治療期間・治療間隔には個人差があります。
ダーマペンは、肌に傷をつけることで自然治癒力を高める治療。
肌は、傷ができると自ら傷を治そうとする力が働きます。この自然治癒力を利用し、意図的に肌に針で傷をつけます。
先端にある髪の毛より細い16本の超極細針が、高速ピストン運動を繰り返すことで、肌に無数の微細な穴を形成。電子制御で1秒間に1920個の穴を均等かつ正確に刺すことができます。
針の最大深度は3.0ミリ、肌の状態に合わせ針の深度を調整しながら治療を進めます。
肌の修復過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促進され、肌が再生されます。治療を繰り返すことで、ニキビ跡が目立たなくなります。主に「凹み」に有効です。
1週間程度の赤みと腫れがあらわれますが、徐々に緩和します。
針で刺すため痛みがありますが、術前に麻酔クリームを塗布し、30分待って麻酔の効果があらわれてから施術します。
麻酔をしても少なからず痛みがあります。
針を使うため、金属アレルギーの人は施術できません。
肌に穴をあけるため、乾燥しやすくなります。
傷や炎症を起こした肌は、正常な肌に比べ色素沈着しやすくなります。術後は保湿ケアや紫外線対策を徹底しましょう。
米国の厚労省にあたるFDA(米国食品医薬品局)の認証を取得した医療機器として、安全性が認められていますが、正しい医療知識に基づいた使用方法が求められます。
不適切な使用方法・使用頻度はかえってニキビ跡を悪化させる恐れがあるので、医療機関での治療をお勧めします。
ダーマペンはダーマローラーの進化形です。
より正確に針を打つことができるため、痛みやダウンタイムが小さく済みます。
ダーマペンと似た治療に「ポテンツァ」があります。ポテンツァは微小な針を肌に刺し、針先からラジオ波を流し、コラーゲンの生成を促す治療です。
ラジオ波が余分な皮脂腺を破壊するため、ニキビのもとである皮脂を出にくくしますが、熱が加わるぶんダーマペンに比べ痛みやむくみが強くあらわれます。
ダーマペンとのセット治療におすすめの美容液マスク。
治療後の炎症を抑えるため、ヒアルロン酸やペプチドなど有効成分が含まれた保湿効果の高いマスクで美容液を浸透させます。
「赤み」「色素沈着」への治療効果に加え、保湿効果も期待できます。
ほとんどありません。
米国キュテラ社が開発したレーザー治療機。
波長の異なる2種類のレーザー(ジェネシスとLBOレーザー)を使用することで「赤み」「色素沈着」に効果を発揮します。
ほとんどありません。
まれに、数時間ほど赤みやひりひりした感覚が生じることがあります。
少し温かい感じがする程度です。
ほとんどありません。
1064nm波長のYAGレーザー。
肌から離して中空照射することで真皮上層部に熱を与え、コラーゲンの産生を促します。
肌表面の古い角質を取り除きターンオーバーを促進することから、「色素沈着」に効果的です。
532nm波長のレーザー。
メラニンやヘモグロビンの吸収率が非常に高く、照射部位にかさぶたが生じ、約1週間で剥がれ落ちます。
ヘモグロビンに作用すると熱を発生し、血管を破壊して過剰な血流を防ぐことで「赤み」を改善し、メラニン排出により「色素沈着」を改善します。
皮膚表面に点状のレーザーを照射し小さな傷をつけ、皮膚の再生を促す治療です。
凹みに効果があります。CO2RE(コア2)は厚労省の認可が下りているフラクショナルレーザーです。
赤みが3~4日、腫れが4~6日、かさぶたが7~10日続きます。
治療中は痛みを伴うため、術前に麻酔クリームを塗布し、30分待って麻酔の効果があらわれてから施術します。
麻酔をしても少なからず痛みがあります。
色素沈着のリスクがあります。
熱を与える治療ですが、火傷や水膨れはほとんどなく、あらわれても時間の経過とともに治まることがほとんどです。
ニキビの原因となる毛穴詰まりを防ぎ、肌のターンオーバーを向上させる治療です。
グリコール酸やサリチル酸など酸性の専用薬剤を塗布して角質層を溶かし、古い角質を柔らかくして取り除きます。
「赤み」「色素沈着」「凹み」のいずれにも効果的です。
殆どありません。
痛みはほとんどありません。
まれにヒリヒリとした痛みを感じる場合があります。
濃度が濃いと肌を傷つけてしまうことがあります。
海外製品を使ったセルフケアによるトラブルが懸念されます。医療機関での施術をおすすめします。
肌の乾燥を招きやすいため、保湿や紫外線ケアを徹底しましょう。
ダーマペンとのセット利用が効果的です。
肌表面に微弱電流を流すことで、ニキビに効果の高いイオン化した美容液を肌の深部まで届ける治療。
イオンの力で肌のバリアゾーンを超えることで、通常塗布に比べて数十倍以上の浸透力が期待されます。
「赤み」治療にはビタミンCやトラネキサム酸の美容液がおすすめです。
なし
なし
基本的にリスクはありません。
ごくまれに、使用する美容液へのアレルギーがみられることがあります。
ピーリング後に行うと、浸透しやすくなります。
皮膚に微弱電流を流して美容液を浸透させる治療には「エレクトロポレーション」もあります。
「電気穿孔法」とも呼ばれ、電気の力で一時的に細胞の間に穴をあけるので美容液が浸透しやすくなります。
ニキビ跡の深部に医療用の針を刺し、皮膚深部の硬い線維を直接ほぐすことで癒着している皮膚を剥がします。
真皮と筋膜が癒着してできた「凹み」に適しています。
腫れや赤みが1~2週間、針を刺した部位に内出血が7~10日生じます。
局所麻酔下で行うため、施術中の痛みはありません。
出血があります。
男性のニキビ跡を消すには、クリニックでの治療に加え、ホームケアとして内服薬や外用薬、自宅でのスキンケアが欠かせません。
症状に合った専用機器や外用薬、スキンケア用品による外からのアプローチと内服薬による内側からのアプローチ、それぞれの相乗効果により治療効果を最大に発揮できます。
外用薬には炎症を抑える薬、色素沈着を改善する薬、皮膚の再生を促す薬があり、内服薬は主に炎症を抑える薬です。体質や症状に合わせ医師が処方します。
ニキビ跡治療には、「自由診療のため、完治するまでに高額になりやすい」「ダウンタイムが発生する」「定期的な通院が必要」などのデメリットがあります。
一般皮膚科で扱う治療は基本的に「ニキビ」のみ。
ニキビの治療は健康保険の対象ですが、ニキビ跡の治療は対象ではありません。
美容クリニックならニキビだけでなくニキビ跡治療、美肌スキンケアまで扱っています。
基本的に自由診療のため、クリニックごとに料金体系が異なります。
しかもニキビ跡の治療は1回で終わるものではありません。
治療を重ねることで、完治するまでに高額に及ぶ可能性があります。
ニキビ跡治療をご検討の方は、治療内容、通院回数、診察代、治療代、薬代、追加料金、割引などをチェックしておきましょう。
ニキビの場合は殺菌や炎症を抑える治療ですが、ニキビ跡の場合は「ダメージを受けた肌の再生を促す治療」。
肌の再生を促すために、肌に新たなダメージを与えることがあります。
ダメージを受けた肌には、新たに「赤み」などのダウンタイム症状があらわれます。
ニキビ跡が治る過程であらわれる症状ですが、場合によってはスケジュール調整が必要になるでしょう。
ニキビ跡は炎症によるダメージでターンオーバーが乱れた状態。
肌再生のタイミングに合わせた定期的な通院が必要です。
早く治したいからと言って高頻度に治療を受けると、かえって肌に負担となってしまいます。
定期的に通院することで、ニキビ跡治療だけでなく、肌を健やかに保つために必要な知識や生活を見直す機会にしましょう。
ゴリラクリニックでは、保険診療や市販薬では治すことができないニキビ・ニキビ跡の治療に取り組んでおります。
ニキビ跡治療は「色み」「傷を伴う凸凹」のそれぞれの症状に合わせて治療の切替が可能。
「ダーマペン」と「エクセルV」の2種類の機器を症状に合わせて使い分け、肌の自己再生力を促します。
さらに、DNAレベルで行われる菌のゲノム解析を経て開発された当院オリジナルスキンケア用品もご用意。
クリニックで治療した肌のコンディションを保つため、必要なホームケアも揃えることができます。
ゴリラクリニックのニキビ跡治療プランは、治療効果の最大化と費用の明確化を図った内服薬・外用薬・麻酔薬がセットのプランです。
「傷を伴う凸凹(凹み・クレーター)」にはピーリング、ダーマペン、DPマスク
「色み(赤み・色素沈着)」にはピーリング、エクセルV、イオン導入
必要な治療を効率よく受けることができます。
男性の肌は女性に比べ皮膚が厚く、水分量が少なく、きめが粗いという構造上の違いやホルモンの作用による皮脂分泌量の違いがあります。
男性専門クリニックとして、開院以来多くの症例を研究してきたからこそ、男性に合った治療を提案できるのです。