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AGA(男性脱毛症)とは?
「抜け毛が増えてきた」「生え際が後退してきた」と感じた時は、AGA(男性脱毛症)の可能性を疑ったほうが良いかもしれません。本記事では、AGAについて正しい知識を身につけていただくためにAGAの仕組みや原因、治療法について解説します。
「抜け毛が増えてきた」「生え際が後退してきた」と感じた時は、AGA(男性脱毛症)の可能性を疑ったほうが良いかもしれません。
本記事では、AGAについて正しい知識を身につけていただくためにAGAの仕組みや原因、治療法について解説します。
1.AGA(男性脱毛症)とは
AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略称で、成人男性によく見られる進行性の脱毛症のことです。日本語では「男性型脱毛症」と呼ばれています。
AGAは発症すると頭髮の抜け毛が増えたり、髪の毛1本1本が細く柔らかくなる(軟毛化)ことが特徴です。
AGAは男性ホルモンに起因して発症する症状で、日本人男性の3人に1人が発症していると言われています。
また、AGAの症状は大きく3つに分かれています。
■AGAの主な症状
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M字型(額の生え際)
剃りこみのように左右の生え際が後退する症状
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U字型(前頭部)
前頭部の生え際から頭頂部に向かって薄毛になる症状
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O字型(頭頂部)
頭頂部を中心に円状で薄毛になる症状
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M字型
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U字型
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O字型
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2.AGAのセルフチェック
AGAかどうかをご自身で確認するためのチェック項目を紹介します。
下記チェック項目に一つでも当てはまる方はAGAを発症している可能性が考えられます。
- 以前より髪の抜け毛が増えたような気がする
- 以前より頭頂部の髪の毛のボリュームが無くなってきた気がする
- 以前より生え際が後退してきた気がする
- 以前より髪の毛1本1本が細くなった気がする
少しでも気になる場合はクリニックを受診し、医師に「AGAなのかどうか」について診察を受けていただくことをお勧めします。
3.AGAの進行パターン
AGAは進行性の脱毛症のため、治療を行わない限り抜け毛・薄毛は進行します。
AGAの進行にはパターンがあり、そのパターン分けを「ハミルトン・ノーウッド分類」と呼びます。
ハミルトン・ノーウッド分類は、AGAの分類を行ったハミルトン医師と、その改定に取り組んだノーウッド医師の名前からつけられた分類法です。
■進行パターン(ハミルトン・ノーウッド分類)


ハミルトン・ノーウッド分類では大きく7つのステージに分かれています。
治療を行わなければ、5年で1ステージ進行すると言われています。
自己判断で「今どのステージか」を判断するのは難しいため、医師の診察を受けることをお勧めします。
4.AGAは完治できない
現在の医学でAGAの進行を止めることはできますが、完治させることはできません。
重症のAGAまで進行した場合、高い治療成績が得られないという報告もあります。
そのため、AGAが進行する前に治療を開始することをお勧めします。
AGAも一般的な病気と同様に「早期発見、早期治療」が重要になります。
また、早期治療を行うことで必要最低限の治療で改善効果を得ることができ、経済的負担の軽減も期待できます。
■早期治療のイメージ


5.AGAの仕組み
AGAを発症すると抜け毛が増えたり、毛が細く柔らかくなるのは毛周期(ヘアサイクル)が乱れるためです。
毛周期は「毛が生えては抜けるサイクル」のことで、成長期・退行期・休止期の3段階に分けることができます。
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成長期
毛根の毛母細胞が活発に分裂し、新しい髪の毛が成長する期間です。男性で2~6年程度続きます。成長期は髪全体のおよそ85~90%を占めています。
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退行期
毛母細胞の働きが低下し、髪の成長が弱まった状態です。退行期は2~3週間ほどで、髪全体のおよそ1%を占めているといわれています。
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休止期
髪の毛が抜け、毛母細胞が活動を行っていない状態です。3~4カ月ほどの休止期を経て再び成長期へと移ります。
AGAを発症すると成長期の期間が短くなってしまいます。通常では2~6年程度続く成長期が数ヶ月~1年程度で終わってしまいます。
細くて柔らかい髪の毛が増えるのは、成長期が短くなることで髪の毛が成長する前に抜けてしまうためです。
■毛周期


6.AGAの原因
AGAの原因は血行不良や、親からの遺伝、ストレスなどが挙げられますが一番は男性ホルモンの影響だと考えられています。
毛根にある5α還元酵素が男性ホルモン(テストステロン)と結びつくことで、悪玉男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されます。
DHTには毛乳頭細胞にある受容体に結合し、頭髮の成長を抑制させる作用があります。
DHTによって毛周期の成長期が短くなり、髪の毛が十分に成長する前に抜けてしまいます。


7.AGAの治療法
AGA治療には製剤や治療法などで大きく4種類があります。
・フィナステリドやデュタステリド(飲み薬)
毛根にある5α還元酵素を阻害することで、DTH(ジヒドロテストステロン)の生成を防ぎます。
抜け毛を抑制する効果が期待できます。
・ミノキシジル(飲み薬・塗り薬)
血管拡張作用があり、頭皮への血流を増加させます。
血流の増加によって毛母細胞の活動が活発となり、発毛効果が期待できます。
・自毛植毛
自分の髪の毛を薄毛の気になる箇所に移植する治療法です。
頭皮ごと移植するため、AGAの根本解決が期待できます。
※自毛植毛は当院では行っておりません。
それぞれ作用機序や副作用が異なるため、医師と相談の上で治療を始めるようにしましょう。
よくある質問と回答
AGAの発症を防ぐ方法はある?
確実な方法はありません。
AGAは男性ホルモンの影響によって発症します。男性ホルモンの分泌量は親から遺伝すると言われており、AGAの発症を防ぐ確実な方法はわかっていません。
AGAは何歳ごろに発症するの?
25歳程度から発症すると言われています。
もちろん個人差はありますが、20代中盤ごろから発症する可能性があります。
当院でも20代・30代の患者様が多くいらっしゃいます。
診察のみを受けることはできますか?
はい、可能です。
AGA治療を行うにあたって「本当にAGAなのか」を知ることは大変重要です。
当院では無料でカウンセリング・診察を行っていますのでお気軽にご相談ください。