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HARG療法の特徴や
注意点について徹底解説
HARG療法は近年注目されているAGA治療の1つです。
本記事では当院の医師がHARG療法の特徴や注意点などについて解説いたします。
1.HARG療法とは
HARG療法とは「毛髪再生治療」と称されるAGA治療法です。AAPEと呼ばれるヒト由来のタンパク質を頭皮に直接注入します。
このAAPEには150種類以上の成長因子を含んでいるため、これを頭皮に注入することによって毛母細胞を活性化させ、その結果として発毛がもたらされるというメカニズムが報告されています。
HARG療法によって期待できる主な作用は以下の通りです。
- ■ 血管拡張作用による毛母細胞への栄養供給増加
- ■ サイトカイン*1の放出
- ■ 150種類以上の成長因子が休止期の毛包を成長期へ導く
- ■ 髪質改善(ケラチノサイト*2の増殖)
*1 細胞の再生や増殖など、様々な作用を持つ低分子タンパク質
*2 毛の構造の主体となる細胞
HARG療法は近年注目されている治療法であり、当院でも改善が認められた症例を多く経験しています。しかしながら作用についてはまだ未解明な部分もあります。
2.HARG療法の特徴
HARG療法には大きく3つの特徴があります。
それぞれについて解説していきます。
2-1.AAPEを使用
HARG療法はAAPEという生体(ヒト由来)タンパク質を頭皮に注入することで、発毛効果を期待する治療法です。
このAAPEには150種類以上の成長因子*3を含んでおり、それぞれが頭髪の成長に影響を及ぼすと考えられています。
成長因子以外にもビタミンB、H、C、Eなど毛髪の成長を促進するビタミン剤も含まれています。
*3 PDGF(血小板由来成長因子)、KGF(ケラチノサイト成長因子)、VEGF(血管内皮細胞成長因子)などが含まれています。
2-2.副作用がない
HARG療法には目立った副作用が報告されておらず、安心して施術を受けていただけます。
ただし、注射器または専門の注射機器によって頭皮に直接注入するため、頭皮に若干の赤みや鈍い痛みが生じる可能性はあります。
赤みは痛みが生じたとしても軽微であり、通常の手技で行う限り感染症などの恐れもないと言ってよいでしょう。
2-3.特定の医療機関でのみ施術が受けられる
HARG療法は日本医療毛髪再生研究会に所属するクリニックでのみ受けられる治療であり、どの美容外科・美容皮膚科でも受けられるものではありません。
上記研究会のホームページで治療を行っているクリニックを検索した上で来院されることをお勧めします。
当院は施術施設として日本医療毛髪再生研究会に認定された医療機関です。
3.HARG療法を受ける上での注意点
HARG療法を受けるにあたってご理解いただきたい注意点があります。
3-1.AGAガイドラインでの推奨度は低い
HARG療法をはじめとした注入法(メソセラピー)によるAGA治療は皮膚科学会が作成した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」において「行わない方がよい(C2)」とされています。
ただし「効果が無い」「副作用が強い」などの理由から「行わない方がよい」訳ではありません。研究や調査が十分に行われれば近い将来、正式に推奨される可能性を秘めた治療法がこのHARG療法なのです。
HARG療法をはじめとした注入法(メソセラピー)によるAGA治療は皮膚科学会が作成した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」において「行わない方がよい(C2)」とされています。
ただし「効果が無い」「副作用が強い」などの理由から「行わない方がよい」訳ではありません。研究や調査が十分に行われれば近い将来、正式に推奨される可能性を秘めた治療法がこのHARG療法なのです。
3-2.通常の注入方法はかなり痛い
HARG療法は頭皮に針を刺し薬液を頭皮内に注入します。
注入法は定まったものはなく、各クリニックがさまざまな方法で行なっています。その中でも最も一般的な方法が、注射器を使用するパピュール法と呼ばれるやり方です。しかしこの方法は施術者の技術によって精度にばらつきがあったり、注入時に強い痛みを伴ったりするためあまりおすすめできません。
後ほど説明しますが、当院ではパピュール法ではなくニューラジェットという機器を使用して治療を行っています。
3-3.高コストである
各クリニックによって独自の料金体系をとっていますが、1回あたり約10万円程度が必要となる治療です。これを複数回数行っていくため70-120万円が必要です(当院調べ)。
医療分割による支払いに対応しているクリニックも数多くあるため、上手に活用するのが良いでしょう。
3-4.日常生活の制限が出る
頭皮に針を刺し薬液を注入するため、通常は若干の出血を認めます。このため施術から1週間程度はパーマやブリーチなどは行うべきではありません。
また当院では洗髪は翌日から可としております。
4.HARG療法の治療期間
HARG療法は1回の施術で効果を得られる治療法ではありません。3~4週間に1回のペースで注入を行い、治療開始後3~6カ月後に治療効果が実感できるとされています。
その後、年に数回のメンテナンス治療を行うことで発毛状態が維持できると言われています。
フィナステリドやミノキシジルを用いた治療と並行しながら受けるのが良いでしょう。
5.当院のHARG療法の特徴
ここまでHARG療法とはどのような治療法なのかを解説してきました。
それでは当院で行っているHARG療法が他院のそれと何が違うのか、説明していきます。
5-1.「ニューラジェット」を用いた施術
当院ではニューラジェットという機器を用いてHARG療法を行っています。この機器は薬液の1回注入量や、注入を行う深さなどを正確に設定することが可能です。
このため狙った深さに均一に薬液を注入することができ、また痛みや出血量も非常に少ないレベルに抑えられます。
従来の注入法では施術者の技術レベルが結果を左右するリスクがありましたが、当院のニューラジェットを用いた方法ではそのリスクはほぼゼロであり、当院のHARG療法の最大の特徴と言ってよいでしょう。
5-2.施術範囲に制限がない
当院のHARG療法は頭皮全体に対して行っており、施術範囲に制限がありません。
クリニックによっては「施術は前頭部のみ」などと制限を設けており、薄毛を気にしている部分全てにHARG療法を受けられない場合もあります。
患者様の治療希望部位を最優先に考え、気になる部分については重点的に注入を行うことも可能なのが当院のHARG療法の特徴の1つです。
5-3.内服薬・外用薬を併用した総合治療
HARG療法単独でも効果が認められる、とする報告がある一方で各種注入療法がガイドライン上で推奨度が高くないのも事実です。
そこで当院は推奨度の高いフィナステリドやミノキシジルでのAGA治療を行いながら、HARG療法をすることで効果が最大化されると考えています。
つまり、内服薬・外用薬・注入療法のコンビネーション治療を行うことが大切です。
6.当院のHARG療法の価格
当院ではHARG療法を1回トライアルとして88000円でご提供しております。痛みの有無などを確認していただくのに有用だと思います。
ぜひご検討ください。
初回 | ¥88,000 |
---|---|
2回目以降 |
1回あたり¥99,000(12回コース) |
※税込料金
<参考文献>
□日本医療毛髪再生研究会
http://www.jp-harg.jp/
□桜花クリニック
https://www.harg.org/
□男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
□雑誌「形成外科」第56巻増刊号149-154頁2013年「サイトカインを利用した治療法脂肪由来幹細胞分泌蛋白を用いて」