成長因子（グロースファクター）とは？と前述しましたが、そもそもAGA治療において発毛効果は見込めるのかどうかが重要です。

まず、お伝えしなければいけないことが、成長因子を用いたAGA治療は、日本皮膚科学会によって策定された「男性型脱毛症診療ガイドライン」では「行わないほうがよいというC2判定」となっています。
これは、AGA治療において有名な成分「ミノキシジル」も内服薬であれば、同様レベルの判定です。(外用薬の推奨度は高いです)

しかし、この判定は発毛効果に対して低い判定が下された訳ではありません。臨床試験や安全性のエビデンスが不十分である「状態」に対しての判定であることは理解をしておいてください。
ですので、効果が否定されているわけではなく、臨床試験の数とそれに対する結果が不足しているということになります。

伴いまして、AGA治療の分野において歴史が浅く、国内での臨床数も少ないこともあり、発毛効果や副作用においても未知の領域も多いというのが現状です。

しかしながら、発毛に「成長因子が関わっている」「成長因子は加齢と共に減少する」ということは事実です。
毛母細胞で細胞増殖因子が分裂し毛髪が生成される過程において、その分裂を促進する「成長因子（グロースファクター）」が非常に重要な役割を果たしています。また、頭皮においても毛髪細胞の増殖や毛髪を司る細胞にが活性化するためのシグナルの役割を担っているのも事実です。特に近年、発毛機能そのものにアプローチすることで、あらゆる薄毛に有効に働く発毛という分野において成長因子(グロースファクター)の効果が期待されています。

成長因子は、すでに数多く実用化はされていることもあり、安全性は高いと考えられています。しかし、副作用が現れる可能性はゼロではありません。現状、成長因子の注入で上がっている副作用は、注入時の針による赤みなどになります。赤みも数日のうちに沈静化するので、ご安心ください。