汗っかきと多汗症はどこが違う?
多汗症とは、日常生活に支障が出るほどの大量の汗をかく「病気」です。単なる汗っかきとは異なりますが、セルフチェックにより区別も可能です。
「冬でも汗をたくさんかくんです」「他人より汗の量が多いみたいだけど…」「夏になるとグレーのシャツが着られない」
このような声をよく耳にします。汗っかきと多汗症の違いとは何なのでしょうか、医学的に解説致します。
汗っかきと多汗症はここが違います。
汗には大切な機能があります。体温調節や皮膚への保湿機能だけでなく、細菌やウイルスなどの侵入を食い止める機能もあると言われています。人より多く汗をかく、いわゆる「汗っかき」は単なる個性であり病気とは言えません。
しかし、暑かったりストレスを感じたりすることもないのに、日常生活に支障が出るほどの汗をかくとなると「多汗症」という診断名がつきます。
原因はよく分からないものが大半で、これらは原発性多汗症と呼ばれます。
一方で何らかの原因(感染症や甲状腺機能亢進症など)がある場合は続発性多汗症といいます。続発性多汗症の場合は原因の治療を優先しますが、原発性多汗症は原因が不明なので治療はあくまで対症療法となります。つまり、汗を作る汗腺を除去したり凝固したりすることで汗の量を減らします。
キーワードは「日常生活に支障をきたす」です。それでは、どのような症状があると多汗症と呼べるのでしょうか。
多汗症かもしれない。多汗症チェック
多汗症の人は全人口の1-3%程度に認められ、人種の差や遺伝が関与していると言われています。20-60歳代の「働き世代」が悩む傾向にあり、多汗症により非常に強いストレスを受け対人恐怖症に陥ったり、生活の質(QOL)が下がったりしてしまいます。
しかも多汗症の方の過半数が「何科にいけばいいのか分からない」「そもそも病気じゃないのでは」「なんか恥ずかしい」と病院を受診できずにいるとのデータがあります。
さて、それでは多汗症か否か、以下のチェックリストで確かめてみましょう。2項目以上当てはまる場合、多汗症と診断ができます。
1. 多汗症で悩み始めたのが25歳以下である。
2. 右も左も同じように気になる。
3. 寝ている間は症状が出ない。パジャマやシーツがぐっしょり濡れているようなことはない。
4. 症状は1週間に1度以上である。
5. 家族に同じような症状の人がいる。
6. 日常生活に支障が出る(何度も着替える必要がある、恥ずかしくて人前に出たくない、など)
7. 半年以上症状が続いている
いかがだったでしょうか。自分は多汗症かも、と思った場合は病院での診察を受けてみては。
医師による問診や診察を受け、最終的な診断を受けてみるのがよいでしょう。皮膚科または形成外科を受診されることをお勧めします。治療法も最近ではいろいろな種類があります。メリットやデメリットを把握したうえで、治療を検討してみてはいかがでしょうか。
また、多汗症だけでなくわきがの可能性について知りたい方向けに、当院のサイトでは簡単にわきがの自己チェックができるページを用意していますので、こちらもぜひご活用ください。
当院では国内で唯一の薬事承認を受けた多汗症治療機器「ミラドライ」を使用しております。多汗症でお悩みの方はぜひ当院の無料カウンセリングをご利用ください。
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