脇のにおいを改善するために、日常生活でできることはありますか?
適度な運動をお勧めします。運動不足によりにおいが増す可能性があるためです。
日常生活と脇のにおいの間には深い関係があります。では、どのような生活を心掛けるべきでしょうか?
運動しないと脇が臭くなる?
「汗をかくと汗臭くなる」から汗をかくような運動は控えている。そんな方はいませんか?
汗の主な機能は体温調節です。体温を一定に保つためにヒトは汗をかくのですが、その源は血液なのです。
産まれたばかりの汗にはナトリウムやカリウムなどのミネラル成分、においの元となる成分などが含まれていますが、それらは血液内へと吸収され成熟した汗へと変化します。
この「成熟した汗」こそ理想的な汗。サラサラとしていて水に近く、ミネラル成分が少ない。においもありません。
しかし現代人は汗をかくことが減りました。多くの場所でエアコンが完備され、自動車や電車で移動し階段は極力使わない…そのような生活では十分な汗をかけません。
すると汗を作るエクリン汗腺が休眠状態になり機能しなくなります。ミネラルなどの成分を吸収し成熟した汗を作ることも難しくなり、においの元を含んだ「未成熟な汗」をかくようになります。未成熟な汗は「臭い汗」です。ベトベトしており、アンモニア等のにおい成分が多い。皮膚常在菌によって分解されにおいを発するのです。ストレスによって生じる冷や汗やワキ汗も、同じような「臭い汗」です。
汗をかくから臭くなる、のではなく「汗をかかなくなったから臭くなる」とは意外に感じるかもしれませんね。
解決策としては非常にシンプルで、有酸素運動を生活に取り入れること。個人的にはサイクリングをお勧めします。
最近では「バーチャルサイクリング」や「暗闇バイクエクササイズ」など、時間や天候などを気にせずサイクリングを楽しめるようになったので活用してみてはいかがでしょうか。
脇のにおいを食生活で対策する方法
口から摂取する食物は体臭に大きく影響します。焼肉を食べた後や飲みすぎた後、自らの体臭に閉口したことは誰でもあると思います。
動物性タンパクや脂質を摂取するとアンモニアやインドールなどの悪臭物質を産み出します。肉食を控えるのがベターですが、食べるとしたら笹身などの脂質控え目のものがよいでしょう。
野菜や海藻をバランスよく摂取するのも重要です。要するに「低カロリー低脂肪、植物性たんぱくを意識した食事」となると、やはり「和食が最適」という結論になります。
とはいえ脂の乗った肉は美味しいですよね。食べ過ぎないよう賢く食べ、摂取後は意識的に野菜中心の食生活にすれば体臭悪化も最小限で済むはずです。
あまりストイックにならず、長期的に続けられるようなバランスのよい食生活を心がけましょう。
その他の方法
また、この他にも「脇を清潔に保つ」「デオドラント剤を利用する」のも脇のにおい対策として有効です。
デオドラント剤については「わきがの方に医師がお勧めするデオドラント用品」に詳しく説明がありますので、ご一読をお勧めします。
運動習慣や食生活を見直し、汗臭さを解消していきましょう。それでも気になる場合はクリニックを受診し医師に相談してみてはいかがでしょうか。