わきがのにおいを自覚できないのはなぜ?
「嗅覚疲労」が主な原因と考えられます。いわゆる「鼻が慣れる」ことにより、自分では自覚することが難しくなってしまうことが理由です。
自覚しづらいわきがの臭い。その理由と、「わきが体質なのでは?」と不安な方のために自己診断方法についても解説致します。
わきがの臭いはなぜ自覚できない?
わきがには独特の臭いがあります。日本人は、わきが体質の方の割合は少なく、一説には10%〜15%程度だと言われています。
この割合は黒人や欧米人に比べると非常に少ないため、日本人は臭いに対して非常にデリケートで、わきがの臭いや服の黄ばみを嫌う傾向にあります。
わきがの臭いは汗臭さとは異なります。本人が臭いの発生源に最も近いにも関わらず、実は自分がわきが体質であることに気づいていない方も多くいらっしゃいます。
これはなぜでしょうか。
主な原因としては「嗅覚疲労」が考えられます。「嗅覚疲労」とは、同じ臭いを長時間嗅いでいると、その臭いに鼻が順応してしまい気にならなくなるという状態です。
嗅覚は刺激に慣れやすい感覚ですので、どんなに強い臭いであっても、繰り返し嗅いでいるうちに次第に神経が順応してしまい、「くさい」と感じなくなってしまうのです。
タバコを吸う方なら分かるかもしれません。喫煙室に入ると「タバコ臭い」と強く感じますが、すぐに慣れてしまう。この現象が嗅覚疲労です。
わきがの臭いを自覚できないもう一つの原因として、嗅盲(きゅうもう)の可能性があります。特定の色が判別できない「色盲」と同じく、特定の臭いが自覚できないのが「嗅盲」です。
また臭いに対する感じ方、好みの違いなどがあり、必ずしもわきが臭を不快なものと認識していない人もおられます。
このように臭いの感じ方には非常に個人差があり、デリケートな問題なのです。
わきが体質を自覚したきっかけは?
ここまで解説してきたように、わきが臭に対する自覚がないために、他人からの指摘がきっかけで初めて自分の臭いに気が付いたという方もいらっしゃいます。
体臭の問題は非常にデリケートであるため、臭いの存在を伝える側も伝えられる側も、「体臭を指摘したことで、本人を傷つけてしまったのではないか」
「自分の体臭によって周囲に迷惑をかけていたのではないか」などと、お悩みになることも少なくありません。また他人から指摘された経験はなくても、何となく「自分はわきが体質なのでは?」と気にしている方もいらっしゃいます。
しかし前述の通り、自分の臭いは自覚しにくく、自身でわきがかどうか診断することは難しいと言えます。
「自分はわきがかも…」と心配しながら生活することは大変なストレスになります。そこでおすすめしたいのが、わきが体質の簡単なセルフチェックです。
家族に同じような症状の人がいるか、耳垢は湿っているか、脇汗は多いか、など「におい」以外の8つの項目についてチェックすることで、自分がわきが体質かどうか簡単に診断できる自己診断表をご用意いたしました。最終的な診断は医師に委ねるのがベストですが、セルフチェックもたいへん有用です。
わきが体質の原因なども詳しく解説しておりますので、臭いにお悩みの方はぜひご活用ください。