AGA(男性型脱毛症)とは?

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AGA(男性脱毛症)とは?

「抜け毛が増えてきた」「生え際が後退してきた」と感じた時は、AGA(男性脱毛症)の可能性を疑ったほうが良いかもしれません。本記事では、AGAについて正しい知識を身につけていただくためにAGAの仕組みや原因、治療法について解説します。

「抜け毛が増えてきた」「生え際が後退してきた」と感じた時は、AGA(男性脱毛症)の可能性を疑ったほうが良いかもしれません。
本記事では、AGAについて正しい知識を身につけていただくためにAGAの仕組みや原因、治療法について解説します。

この記事の執筆医師 ゴリラクリニック総院長 稲見 文彦 この記事の執筆医師 ゴリラクリニック総院長 稲見 文彦

1.AGA(男性脱毛症)とは

AGAとはAndrogenetic Alopeciaの略称で、成人男性によく見られる進行性の脱毛症のことです。
日本語では「男性型脱毛症」と呼ばれています。
AGAは発症すると頭髪の抜け毛が増えたり、髪の毛1本1本が細く柔らかくなる(軟毛化)ことが特徴です。
AGAは男性ホルモンに起因して発症する症状で、日本ではおよそ1,200万人以上の方が抜け毛や薄毛で悩んでおり、そのほとんどがAGA(男性型脱毛症)と言われております。

一般的には30~50代の中年男性に多くみられる症状ですが、近年では20代をはじめとした若者のAGAも増えてきています。
日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約 30%という報告もあります。
年代別にみると、20 代で約 10%、30 代で 20%、40 代で 30%、50 代以降で 40 数%と年齢とともに高くなる傾向にあります。

早期治療のイメージ 早期治療のイメージ

AGAは進行性であり、その進行速度にも個人差があります。
何もせずに放置していると、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。

AGAの主な症状

  • M字型(額の生え際)

    剃りこみのように左右の生際が後退する症状。

  • U字型(前頭部)

    前頭部の生え際から頭頂部に向かって薄毛になる症状。

  • O字型(頭頂部)

    頭頂部を中心に円状で薄毛になる症状。

  • M字型

  • U字型

  • O字型

  • M字型
  • U字型
  • O字型

2.AGAのセルフチェック

AGAかどうかをご自身で確認するためのチェック項目を紹介します。
下記チェック項目に一つでも当てはまる方はAGAを発症している可能性が考えられます。

  • 以前より抜け毛が増えたような気がする
  • 以前より頭頂部の髪の毛のボリュームがなくなってきた気がする
  • 以前より生え際が後退してきた気がする
  • 以前より髪の毛1本1本が細くなった気がする

一つでも当てはまる場合は医療機関を受診し、医師に「AGAなのかどうか」について診察を受けていただくことをお勧めします。

3.AGAの進行パターン

AGAは進行性の脱毛症のため治療を行わない限り、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。

AGAがどのように進行していくかについては、13種のパターンが存在しており、そのパターンをまとめた指標を「ハミルトン・ノーウッド分類」といいます。
ハミルトン・ノーウッド分類は、AGAの分類を行ったハミルトン医師と、その改定に取り組んだノーウッド医師の名前から付けられた分類法です。

ハミルトン・ノーウッド分類は全13パターンで構成され、さらにそれぞれの進行度合いを7段階に分けており、AGA進行パターンの世界的基準となっています。

進行パターン(ハミルトン・ノーウッド分類)

進行パターン(ハミルトン・ノーウッド分類) 進行パターン(ハミルトン・ノーウッド分類)

分類症状

進行度1

Ⅰ型:AGAの初期症状。生え際が少し後退しているが、あまり見た目に変化がない状態。

進行度2

Ⅱ型:Ⅰ型よりも生え際の薄毛が進行している状態で、見た目に変化が現れ始める状態。
Ⅱ型 vertex:Ⅱ型に加え、頭頂部の薄毛がO型に進行し始める状態。
Ⅱa型:Ⅱ型に加え、前頭部の薄毛が進行している状態。

進行度3

Ⅲ型:生え際の薄毛が進行してM字になっている状態。全体的な髪のボリュームも減少している状態。
Ⅲ型 vertex:Ⅲ型に加え、更に頭頂部の薄毛がO型に進行して頭皮の露出が目立ち始める状態。
Ⅲa型:生え際の薄毛が進行してM字になっている状態。全体的な髪のボリュームも減少している状態。

進行度4

Ⅳ型:生え際が後退し、頭頂部がO型に薄くなっている状態。
Ⅳa型:Ⅲa型より更に前頭部の薄毛が進行して髪が残っていたM字の中心部分も薄くなっている状態。

進行度5

Ⅴ型:生え際の後退がより進行した状態。同時に頭頂部も頭皮が完全に露出し始める状態。
Ⅴa型:Ⅳa型より更に前頭部の薄毛が進行して頭頂部の髪の毛も薄くなり始める状態。

進行度6

Ⅵ型:生え際から頭頂部にかけて完全に頭皮が露出した状態。

進行度7

Ⅶ型:頭頂部から更に後ろまで薄毛が進行して頭皮が露出した状態。

ハミルトン・ノーウッド分類で定義している7つの進行度合いは、個人差はありますが、治療を行わなければ1段階進行するのに5年かかるといわれていわれています。
実は、「自分が今どのパターンで、どの程度の進行度合いであるか」を自己判断するのは難しいと言われています。ご自身の状態を正確に判定するにはクリニックで医師の診察を受けることをお勧めします。

4.AGAは早期治療が重要な理由

AGAを発症した場合に早期治療が重要なのは、毛周期(ヘアサイクル)に限りがあるためです。
毛は成長して伸びますが、成長しきるとやがて抜け落ち、同じ場所に新たに毛が再生します。この毛の再生と脱毛の繰り返しを毛周期といいます。そして「毛が再生する回数」には回数限度が存在します。つまり、毛周期には寿命があり、寿命を迎えた毛根には二度と毛が生えなくなります。
毛周期は1本ごとに異なりますが、通常の毛周期であれば、生えてから抜けるまで2~6年、生涯で15~20回程度繰り返すと言われています。

しかし、AGAを発症すると毛が成長しきる前に抜けてしまい、毛周期が数か月~1年と短くなります。さらに成長期が短くなることで、髪が太く成長する前の細い状態で抜け落ちてしまいます。1日に抜ける毛が増えて髪の量が減少し、細く弱々しい状態の毛ばかりになり、地肌が透けて見えるようになってきます。

AGAが進行してしまうと15~20回ある毛周期のサイクルが終わってしまい、再生可能な毛がない状態になるため、治療を行っても効果を得られなくなってしまいます。

逆に早期治療を行えば、寿命のある毛を太く成長させることができるので、高い効果実感を得ることが期待できます。
AGAも一般的な病気と同様に「早期発見、早期治療」が重要になります。

早期治療のイメージ

早期治療のイメージ 早期治療のイメージ

毛周期(ヘアサイクル)まとめ

毛周期とは、毛が生えて抜け落ち、また生えかわり抜け落ち、再生と脱毛を繰り返すことです。生涯で15~20回程度繰り返すと言われています。

・正常な毛周期

1本の毛が生えてから抜けるまで:2~6年程度

・AGAの毛周期

1本の毛が生えてから抜けるまで:数か月~1年

毛周期(ヘアサイクル)

5.AGAの原因

AGAは、「DHT(ジヒドロテストステロン)」と呼ばれる男性ホルモンによって毛周期(ヘアサイクル)が乱れることで発症します。

DHT(ジヒドロテストステロン)は、男性ホルモンの「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という酵素の働きによって変化したものです。
「5αリダクターゼ」には【タイプⅠ】と【タイプⅡ】の二種類が存在し、それぞれ【Ⅰ型DHT】と【Ⅱ型DHT】を生成します。AGA発症には、【Ⅰ型DHT】よりも【Ⅱ型DHT】の方が影響が大きいと考えられています。

毛は幹細胞が分裂を繰り返すことによって成長していきますが、【Ⅱ型DHT】は、細胞分裂の働きを弱め、毛の成長を止めてしまいます。通常の毛周期は2年~6年ですが、【Ⅱ型DHT】によって成長を止められた毛は、数ヶ月〜1年で抜け落ちるようになります。

※【Ⅱ型DHT】が直接的に細胞分裂の働きを弱めるわけではなく、【Ⅱ型DHT】が生成する「TGF-β1」と呼ばれるタンパク質が影響しています。
「TGF-β1」は細胞の働きを調節する「内因性生理活性」という種類のタンパク質です。これが、幹細胞の分裂の働きを弱めてしまいます。

【Ⅱ型DHT】は、【タイプⅡ】の「5αリダクターゼ」が男性ホルモンの「テストステロン」と結びつくことで発生しますが、頭部の場所によって存在する「5αリダクターゼ」のタイプが異なります。
後頭部・側頭部には【タイプⅠ】の「5αリダクターゼ」が多く存在し、生え際・前頭部・頭頂部には【タイプⅡ】の「5αリダクターゼ」が多く存在します。そのため、AGAは生え際・前頭部・頭頂部で発症しやすくなります。

AGAの原因 AGAの原因

6.AGAの治療法

AGAの治療法は、内服薬(飲み薬)・外用薬(塗り薬)・注入薬の3種類があります。
現在AGAの治療では主に内服薬・外用薬がファーストチョイスとして用いられており、すでに症状が進行している場合は注入治療を併用する場合もあります。効果を実感するまでには、早い人でも3ヶ月、通常は半年から1年ほどの時間が必要になります
治療を止めると再度AGAは進行してしまうため、AGA治療は継続することが何よりも重要です。

STOP AGAの進行を止める
フィナステリド、デュタステリド(内服薬)

5αリダクターゼを阻害することで、AGAの原因である【Ⅱ型DHT】の生成を防ぎ、毛周期を正常にする働きをします。
毛周期が正常な状態に戻ると、髪が早く抜け落ちたり、細くなる症状が改善されます。
AGAの進行を止めるには、フィナステリドの内服が必要になります。

デュタステリドは【Ⅰ型DHT】【Ⅱ型DHT】どちらにも作用し、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を強力に抑制することでAGA進行を防ぎます。

フィナステリド、デュタステリドどちらも服用し続けることで治療効果を得ることができます。

STORNG 毛を強く生やす
ミノキシジル(内服薬、外用薬)

ミノキシジルには血管拡張作用があり、頭皮への血流を増加させます。
血流の増加によって毛を成長させる細胞分裂の活動が活発となり、発毛効果が期待できます。
ミノキシジルとフィナステリド、デュタステリドは作用機序が異なるため併用することが可能です。
フィナステリド、デュタステリドでAGAの進行を防ぎ、ミノキシジルで発毛を促すのが効果的なAGA治療になります。

GLOW 髪を増やす
注入治療(BENEV、HARG+)

注入治療とは、頭皮に直接有効成分を注入する治療法です。
細胞分裂を活性化させる成長因子は加齢とともに減少するので、不足し始めると老化やAGAの原因になると考えられおり、若い頃と比べて傷の治りが遅くなったり、髪が薄くなったり、肌が衰えるのは成長因子の減少がその一因と考えられています。
足りなくなった成長因子を補充し、髪の毛を成長させる細胞を活性化させることによって、発毛・育毛効果を発揮します。

よくある質問と回答

AGAの発症を防ぐ方法はある?

確実な方法はありません。

AGAは男性ホルモンの影響によって発症します。男性ホルモンの分泌量は親から遺伝すると言われており、AGAの発症を防ぐ確実な方法はわかっていません。

AGAは何歳ごろに発症するの?

25歳程度から発症すると言われています。

もちろん個人差はありますが、20代中盤ごろから発症する可能性があります。
当院でも20代・30代の患者様が多くいらっしゃいます。

診察のみを受けることはできますか?

はい、可能です。

AGA治療を行うにあたって「本当にAGAなのか」を知ることは大変重要です。
当院では無料でカウンセリング・診察を行っていますのでお気軽にご相談ください。

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