【エロとかじゃない】女性の私がとてもカジュアルな「SMバー」に行き、気が付いたら普通に鞭打ちしていた話

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文:星野藍
グラフィック&UIデザイナー、写真家、書道家。福島県福島市出身。従姉の死、軍艦島へ渡った事をきっかけに廃墟を被写体とし撮影を始める。2016年『チェルノブイリ/福島 ~福島出身の廃墟写真家が鎮魂の旅に出た~』(八画文化会館)上梓。

なんだか気になるあの看板

出典:bluehand / Shutterstock.com

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いつも昼間に通りがかる雑居ビルの1Fに、気になる看板があった。ボンテージ姿の艶めいた女性が、何やら鞭を構えているイラストが描かれた看板。これはもしや。と思ったら、案の定SM関係のお店だった。

SMバー。……SMクラブとは違うのだろうか?

どうやら“クラブ”とはお客さんが実際プレイするのを楽しむお店で“バー”はお客さんは見て楽しむお店らしい。

なるほど、見て楽しむのであれば初心者の私でも難なく挑む事が出来そうだ。他にSMバーが気になっていたという友人2人を引き連れ、私たちは未踏の地へと繰り出すのだった。

 

いざ潜入、SMバー!

出典:shutterstock

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夜も更けて、街は色めき立つ。

意気込んだはいいものの、やはり店の前に来ると緊張する。ピンクのネオンで染め上げられた店構えはなんとも艶めかしく、何もしていないのに何となく言い知れぬ背徳感に駆られてしまう。

意を決して恐る恐る扉を開けると、黒いカーテンが目の前を遮断している。私たちの来店に気がついたスタッフの女性がシャッとカーテンを開く。

友人の一人が、実は男の娘なのだ。装いは何処からどう見ても女性だ。職場でも公認されており、公私共に女性の格好をしている。初めて対面し会話をした時、ハスキーボイスのクールなお姉さんかと思っていた。スレンダーで美しく、特にすらりとした長い足は思わず目を引く魅力がある。

彼が男性と知ったのは、それから1年以上経ってからだった。そんな彼の料金ジャッジは、一体どちらになるのだろうか……!?

 

初めて接する女王様とM男

出典:shutterstock

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「は、初めて来ました……。」

SMバーが、一体どのような場所なのか。ネットで調べればある程度のイメージは沸くのだが、やはり実際行ってみないとなかなかその実態は見えてこないものだ。

店内はキャバクラのそれに近いかもしれない。ソファが壁に沿ってずらりと配置されテーブルがあり、それと向かい合うように丸椅子がある。一段高い所にある席はちょっとしたVIP席だろうか。キャバクラと違うのは、壁にずらりと夥しい種類の鞭が飾られている事だ。

セクシーな装いの女王様たち(と、M女)がホスト役だ。基本的には飲み屋スタイルで、楽しく女王様たちとお話ししながらSM要素が入ってくる。スタイルも良く、美しい女性たちが至近距離に座っている事にドキドキしてしまう。

一番最初に席についてくださった女性は、さっぱりとしたキャラの全身タイツの女王様だった。お尻の部分だけまぁるく切り取られTバックが見えるようになっている。もう一人の女性はゴシックホラー映画に出てきそうなダークネスな雰囲気漂う女王様だった。

お店にいる女性のほとんどがS女・女王様だ。真ん中に釣りされ緊縛ショーを繰り広げてくださった女性はM女。むっちりとしたダイナマイトボディに赤い縄がギッと喰い込んでいる……。

恐る恐る女王様たちと会話を始める。しかし実際喋ってみると気さくで話しやすい。SMとは言っても、様々な性嗜好がありその世界は幅広く奥が深い。基本的には精神世界との事。ゴシック系女王様に至っては打撃系(!?)、性を伴わない純粋な暴力……殴る、蹴る、首締め、キンテキなどを好む。

「え、ちょっと待ってください、キンテキって……キンタマ蹴って大丈夫なんですか!?」

すかさず突っ込みを入れざるを得ない。……急所ですよね!?

「意外と大丈夫ですよ。」

「マジですか……。」

「とあるキンテキマニアは直立で後手にカウンターを持って、キンテキされるたびそのカウンターを“カチッ、カチッ”って押すんです。1年経つとリセットするんですけど年間6,000回を上回るんですって。でもちゃんと“機能”しているみたいですよ。」

怖い……怖すぎる! 一体何が楽しくてそんな事をされるんだ……!

SMの世界へ入ってくるキッカケは、様々らしい。ボンテージファッションから入った人、キャットファイトからSMに興味を持った人、Twitterで“精神的支配”の世界からSMの世界に入った人、などなど……。女王様たちは奴隷を飼っていらっしゃると言う。

「飼うって、家にいるんですか?」

「んーん、普段はきちんと社会生活は送っていますよ。お互い別々に住んでいます。多頭飼いしている人もいますね。」

多頭飼い……! なんとも刺激的ワードが飛び交う中、私はずっと視界に入っているM男らしき男性の存在が気になっていた。

「あの……さっきからずっと気になっていたんですが、彼は一体何者なんですか?」

始めは正座で乳首&言葉攻めを受けていたが、気がつけば仰向けになり別な女王様に股間をぐりぐりと踏みにじられている……。

「あ、彼はMモデルです。」

無償で女王様に攻められ続けるMモデル男性……!

「カイト君、カイト君。」(仮名)

「は、はい。」

Mモデルことカイト君は横たえたまま首だけをあげ、全身タイツ女王様に応答する。

「お客様が気になるんだって、こっちおいで。」

「はい、ありがとうございます。」

カイト君は起き上がり、ひょこひょこと私たちの前にやってきた。タキシード仮面様の仮面の黒バージョンのような仮面を装着し、黒のタイトなパンツ一丁。きめ細かい色白の素肌に無駄な肉が何一つないか細い少女のような身体。

カイト君は再び仰向けになり、全身タイツ女王様に棒状のもので足の裏をぐりぐりと攻められた。

「その棒はなんですか、鞭の柄ですか?」

「ん? なんだっけこれ。あ、ただの竹!」

攻め具はただの竹の棒らしい……。そういえば、ずらりと壁に並んだ鞭も気になるところだ。

「ああいうのって、痛くないんですか?」

「意外と痛くないですよ。SMに使うバラ鞭って音が派手なだけなんです。」

「本当に痛いのはこういうのですよ。」

ゴシック系女王様はそう言い自作の鞭を見せてくださった。

これは……なわとびだ! 小学生が使うようななわとびを改造し、持ち手を鞭の柄にしている。なわとびのビニール製の縄を適度な長さにカットし4本ほどセットしている。体育の授業でなわとびとしている時、ぱちん! と手足にあたりミミズ腫れを作ってしまった記憶が蘇る。これは確実に痛いやつだ……!

あまりに危険なので、お店では使わず悪魔でもプライベートでのみの使用をしているそうだ。

 

初めての鞭打ち

出典:shutterstock

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ここで全身タイツ女王様が聞いてきた。

「鞭、打ってみたいですか?」

……!

「はい!」

勿論です!

「どの鞭がいいですか?」

好きな鞭を選んでいいとは言うが余りに多くて迷ってしまう……。初心者なのでスタンダード(?)で使いやすそうな黒いバラ鞭を選ぶ。

鞭を振るコツをまずは教えて頂く。右手で鞭を持ち掲げ左手でバラ鞭を束ねるようにする。バラ鞭はバラバラにならないように束ね、そして勢いよく振り下ろす。

カイト君は四つん這いになり、私に可愛い尻をキュンと向けている。このような尻を打つ時は、自身がひざ立ちになり屈んで振るといい感じの角度に当たりやすい。

まずは椅子に対して鞭を振り、続いて本番……Mモデルカイト君の尻へ目掛けて鞭を振る。

パンッ!!

「あっ……。」

カイト君の小さな喘ぎが漏れる。思った以上にいい音がする。

パンッ!!

「あっ……。」

控えめで慎ましい喘ぎ、なんと可愛らしいこと。

パンッ!!

「あっ……。」

この言い知れぬ匂い立つような感覚はなんだろう、癖になりそうな気がする……。SMは精神世界。女王様は最初に言った。なんとなく、ほんの少しだけその意味が分かったような……。

友人たちも次々と鞭打ち体験をする。ちなみに私は“向いている”らしい。

SM調教の入り口として入りやすいのは、M役に猫耳などを着用させツナ缶を食べさせる行為がライトでやりやすいらしい。四つん這いでツナ缶を食べさせ「動物みたいにガツガツと、卑しい子ね……。」と言葉攻めをし、時には手からツナ缶を食べさせ「いい子だね。」と頭を撫でる。

大丈夫そうなら次のステップとして首輪を装着させる。調教はゆっくり、丁寧に段階を踏んで、精神を侵食していく。

 

SMは過激な精神世界

出典:shutterstock

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自分たちの席の向かい側では、女王様が別な男性客を攻め続けている。店内に入った時は黒いパンツ一丁姿で言葉&乳首攻めをされていたのだが、ちらりと見たらもっと過激な事になっていた……!

男性器の形をした模型を女王様は自らの股間に当て、男性の口に無理矢理出し入れしているではないか……!あれもM男にとっては快楽と変換されるのか!?

私たちが驚いていると女王様と男性客がこちらにやって来た。「もぉ……何も考えられないよぉ……」とでも言いたげなとろ〜んとした恍惚の表情を浮かべ男性客は女王様の従順な犬と化していた。

男性客は虚ろな目で私たちの方を向き、ぺこりと会釈をした。そして何事もなかったかのように自分の席へと戻り、女王様と続きを楽しんでいた。

日や時間帯によっては、床にゴロンゴロンと芋虫のようにパンツ一丁のM男たちが転がっている時もあるそうだ。スタッフか客か分からない位大量に転がっている光景は圧巻との事で、一度は見てみたいと思ってしまった。

ほんの少しの滞在だったが、濃縮された実に濃ゆい時間を過ごしてしまったような気がする。

SMとは何か。漠然としか認識していなかったものが体験を通して少しだけより具体的に自分の頭のなかで視覚化された。エロ要素を伴なわないSMも存在するという事も初めて知った。男の娘である友人は、男性ではなく女性料金だった。これは私もとても嬉しかった。

SMは、精神世界。その深い世界に是非また触れてみたいと思う。

ライター :星野 藍

星野

グラフィック&UIデザイナー、写真家、書道家。福島県福島市出身。従姉の死、軍艦島へ渡った事をきっかけに廃墟を被写体とし撮影を始める。
2016年『チェルノブイリ/福島 ~福島出身の廃墟写真家が鎮魂の旅に出た~』(八画文化会館)上梓。廃墟の他怪しい場所やスラム街、未承認国家にソビエト連邦など、好奇心の侭に国内外を縦横無尽に徘徊する。

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