【バブル並みの好景気?】ライター山田ゴメスが思う「低賃金で求人募集をかけて人手不足を叫ぶのはおかしい」という正論について

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近ごろ、こんなツイートがネット上で多くの賛同の声を得ている……らしい。 

たしかに正論である。ただ、「正論」として片づけ、「もっと賃金を上げれば人手不足は解消できる」と結論づけてしまうには、あまりに根が深い問題でもあるようで……。はたして“真の正解”はあるのだろうか!?

数字上だけの「好景気」に多くの若者たちは実感を抱けていない?

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出典:shutterstock

なにかのニュース番組で、 

「第2次安倍政権発足とほぼ同時に始まった景気拡大局面が戦後2番目の長さになった。つまり日本は今、高度成長期に匹敵するような好景気の時期にある……のに、それを実感している人はほとんどいない。なぜならバブル崩壊から現在まで、サラリーマンの平均年収は20%も下がっているから」

……みたいなことを報じていた。

もちろん、「構造不況」を叫ばれる出版業界に身を置く私だって、「あくまで数字上でしか裏付けされていない好景気」をちっとも実感できていない。一応、経済学部卒業ではあるものの経済にはとんと疎い(笑)私も含め、人間とは大半が、景気の良し悪しを神様のような目線で俯瞰できるはずもなく、「自分の懐が満たされているかどうか」のみでジャッジするものゆえに……。

私に関して、もうちょっとだけ詳細に愚痴らせていただくと、まず雑誌が軒並み廃刊に次ぐ廃刊を重ねていくごと、単純に私らライターを受け入れるパイが激減した。しかも、辛うじて生き残っている雑誌も、やはり軒並み部数を下げ、年功序列的な経験値重視の査定をもってすれば年々上がっていくはずのギャラは据え置き……どころか、あからさまに下がってさえきている。たとえば、昔はページ単価3万円だったのが、「10ページフリますから総額20万円でお願いします」だとか「ぺー単3万で編集作業、できればスマホでかまわないので写真撮影費も込みでお願いします」……みたいな具合に、だ。

だからといって、「低賃金」を嘆いて「もっとワリの良い仕事を選びましょう」……なんてことにはならない、いや、なれない。なぜなら私は「コレしかできない」から。

「もっとワリの良い仕事しかやりません」と強気の姿勢をいまだ崩さない同業者もいなくはないが、実際、彼ら彼女らの多くはここ数年で櫛の歯が抜け落ちていくかのごとく、じわじわと仕事を失っている。ワリの悪い仕事をもっと円滑かつ効率良く回していく工夫をするか、我々の技能を高く買ってくれる新たなクライアントを新規開拓するしか道はないのである。

 

「人手不足は根性で補う」といった前近代的な発想

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雇用側が、かつての不景気の時期を乗り越えるため「一度下げてしまった」賃金を、「また上げる」という決断になかなか踏み切れない心情は充分に理解できる。バブル時代の“失敗”がトラウマになって、賃金をはじめとする“支出”を極力抑えることが習性化してしまっている経営者も少なからず……なのかもしれない。たぶん、そういう経営者がトップを占める会社は「人手不足」がまだ、そこまで深刻じゃないのではないか? より正確な表現をするなら「その深刻さが身に染みていないだけ、もしくは、その深刻さに目をつぶっているだけ」なのではないか?「足りない人手は努力と根性で補える」と本気で思い込んでいるのではなかろうか? もしくは従業員の不満が爆発するギリギリのラインで現時点は補えてしまっているのではなかろうか?

そういう企業に「最低賃金レベルの賃金で募集をかけて、応募してくる労働者の数が全然足りなかったとしても、それを『人手不足』と呼ぶのはおかしい!」と糾弾したところで、それこそまさに“馬の耳に念仏”状態で、そんなダマしダマしのモルヒネ的な経営方針が破綻し、心底から「身に染みてもらう」のを待つしかない。

ただ、こういった“正論”をツイッターなどで堂々と吐けるアナタはまだ幸せな気もする。何度だって繰り返すが、「私はこの仕事、原稿を書くかイラストを描くことしかできない」のだから、つまり「脳と指が正常に動くまでは、この仕事にしがみつくしかない」のだから……。

ライター : 山田 ゴメス

1962年大阪生まれ B型 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、偏った幅広さを持ち味としながら、阪神タイガースと草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター&イラストレーター。『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』ほか、著書は覆面のものを含めると30冊を越える。

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