【カオス名所】スーパー胡散臭い! ベトナム・ホーチミンの「スイティエン公園」がツッコミどころ満載過ぎて入園不可避(前編)

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文:星野藍
グラフィック&UIデザイナー、写真家、書道家。福島県福島市出身。従姉の死、軍艦島へ渡った事をきっかけに廃墟を被写体とし撮影を始める。2016年『チェルノブイリ/福島 ~福島出身の廃墟写真家が鎮魂の旅に出た~』(八画文化会館)上梓。

ホーチミンに世界一怪しいテーマパーク?

ベトナムのホーチミン市に、何やらとんでもない公園があるという事は兼ねてから存じていた。

『世界一怪しいテーマパーク』
『狂ったディズニーランド』
『奇っ怪なテーマパーク』

……どうやらそこは、そのような仰々しい異名を数々持ち合わせているらしい。ベトナムに旅行する機会に恵まれた私は、そこへ行きたいと同行者に提案した。

「すっごい狂った公園があるんだよ!行きたい!」
「お、いいねーいこっか。」

さくっと日程が決まり、私たちはそこ……『スイティエン公園』へと向かった。

 

【行き方】バスでスイティエン公園へ向かう

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ホーチミンの大きなバスターミナルから19番のバスに乗る。(53番でも行けます)

「Suoi Tien ?」
バス停に並んでいると同じバスに乗る現地の人が声をかけてくれた。ベトナムは親切な人が多い。

バスに乗り乗務員さんに6000ドン(約30円)を支払う。あっという間に満員ぎゅうぎゅう詰めになったバスに揺られ約1時間。ホーチミン市の郊外に唐突にそれは現れた。ド派手などデカイ入り口だ。

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入る前からすでにスケールが違う。そして金ピカ、日本では考えられないそのセンス。

入場料は90000ドン。きゅう、きゅうまん? 数字だけは大きいがご安心を、日本円にすると約450円程だ。下3桁を消し5を掛けると日本円換算出来るよと同行者が教えてくれたが、その計算方法はネットで検索しても見つからなかったような気がする。

「どうしてわかったの?」
「ん、なんだろう、見てたら気がついた。」

数字に強い人って、ただただに尊敬。すごい。

 

いざ、公園内へ

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チケットチェックのスタッフさんに送り出され公園内へと繰り出す。
広い。目の前に広がる巨大な空間に、戸惑いを覚える。

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目に飛び込む極彩色。
スイティエン公園は広大だ。その広さは105ヘクタールもあり、なんと東京ディズニーランドとシーを合わせた面積よりも広いのだ。これは……計画的に回らねばならない。

季節は雨季。遠くの空に雨雲が見える。前日スコールに見舞われ酷い目に遭ったばかりだ。纏わり付く湿気、照りつける太陽、高温多湿の夏模様。

「まぁ、とりあえず左から行ってみようか。」

……私たちはなんやかんやと、無計画だ。

 

とりあえず左折

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左に曲がると、何やらアトラクションの軌跡のようなものが見えた。地元民らしき人々がくつろぎ「憩いの場」と化している。

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そして大量の鯉が泳いでいる。木々が生い茂り日陰となり過ごしやすい……。兎に角猛烈に暑いので少しでも日光を避けて歩きたい。

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そして現れる仰々しいオブジェクト。金ぴかの布袋様っぽい神様と妙な花が咲き乱れ龍と絡まる怪しい木。一体なんなんだ。

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スイティエン公園は1995年に開園した仏教のテーマパークだ。もともとこの土地はベトナム戦争時、革命軍の拠点だったらしい。林と沼ばかりの土地で、妖精の泉を意味するスイティエンという名前の由来は、林の中の泉に7人の女神が宿る、という伝説からきている。

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お寺のお坊さんが作ったらしいが、兎に角構想した人の頭の中はどうなっているんだと疑いたくなる程ぶっ飛んでいる。

この辺りはまだまだ落ち着いたゾーンだ……。

 

待ち受ける巨大なモニュメント

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木々を抜けると龍のモニュメントと噴水が見えた。こちらもまた極彩色……! 強烈な太陽光と共に目に突き刺さる。

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園内を歩いていると、やたらと硬貨を加えたカエルのモニュメントが目につく。日本ではカエル=帰る、返る、還る。という事から「お金が還ってくる」「幸運が還ってくる」という意味があるが、カエルが財産を運んできてくれるという考えは、中国や南米などでもあるという。

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目一杯枝を伸ばした木の枝にくくりつけられる赤い布も、何かのご利益があるものだろう。余りの数に圧倒されてしまう。

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茶色の池が不穏な雰囲気だが、夏の青空を見ると思わず嬉しくなる。ああ、少し遅れてやってきた夏休み。全てのアトラクションを楽しみ尽くすとなると1日あっても足りないらしいが、何だか納得出来るような気がする。既に色々と突っ込みが追いつかなくなっている。

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千手観音像らしき金ぴかのモニュメント。近くとより一層圧倒的だ。

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そして驚く程丁寧精巧に作られている。ただの奇妙なテーマパークではない、アートとしても楽しめるテーマパークだ。

 

ハリーポッターの城

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ド派手な橋を渡っていると、何やら黒い城が見えてきた。

「あれ、なんだろうね?」
「行ってみようか。」

仏教系巨大モニュメントとは、また趣旨の事なる巨大な城が立ちはだかる。鎖で繋がれたクリーチャーのような禍々しい像が怖い。

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一体この城はなんだ? と思ったら、壁にハリーポッターと書いてあるではないか。……ハリーポッター? え、こんな世界観だっけ……?

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一作目しか映画見ていないし、よく覚えてないけど、「ドビー」って気持ち悪いけどここまで酷くはなかった筈……。

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う、ううん。というか、許可はちゃんと取っているのだろうか……。入園してからずっとディズニーの曲がかかっているし、色々とアウトな気がする。

これはとりあえず入ってみるしかない。アトラクションは入園料とは別に料金がかかる。このハリーポッターの城、入園料と同じくらいの料金だった。

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入り口のゲートにチケットを通し、中へと進んで行く。既にハリーポッターの世界観は完全崩壊している。なんだこの赤いネオンは。

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中は兎に角暗い。場所によっては本当に真っ暗で方向感覚が一切分からなくなる。流石にフラッシュを焚いての撮影はマナー違反なので、ここはブレようがお構いなしにこのまま撮影する事にした。

轟音、暗闇、骸骨、ゴースト……ハリーポッターの城は、お化け屋敷だった。真っ暗闇のゾーンを歩いていると頭に強い衝撃が走る。鈍器で殴りつけられたように痛い。

「い、痛い! 何か降ってきた!」
「え、大丈夫!?」

あまりの痛みにしゃがみ込んでしまう。

「なんとか大丈夫……。」

一体なんだこのお化け屋敷は!

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暗く長い道のりをそれでも突き進んでいくと、赤と緑の光が目の前に飛び込んできた。ドラゴンらしき物体が見える。何かの戦闘シーンのようだ。

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ドビーらしきクリーチャーと骸骨。カオスすぎる。

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悪い魔法使い。

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そして謎のマネキン。誰だお前は。

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ハリー! お前だったのか!!

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謎の最終決戦(?)を見届け、私たちは無事外へ生還する事が出来た。

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疲れた。とても疲れた。もう2度と入らなくていいや……。

 

外の世界にほっと一息

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体力を一気に消耗した気がする。この怪しいモニュメントを見てほっとしている自分がいる。もうだいぶ毒されている。

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ハリーポッターの城の中は冷房が効いていたが、外は相変わらず蒸し暑い。

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ソフトクリームが食べられそうな小さなお店を見つけたので、ひとつ購入する事にした。暑さで体力が奪われている時は、水分も一緒に糖分も塩分も摂取するようにしよう。

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可愛いお姉さんがまきまきしてくれる。ありがとうございます!

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ゆるっとしたソフトクリーム。
一息ついたら引き続き園内を探索しよう。

[ 続 ]

ライター :星野 藍

星野

グラフィック&UIデザイナー、写真家、書道家。福島県福島市出身。従姉の死、軍艦島へ渡った事をきっかけに廃墟を被写体とし撮影を始める。
2016年『チェルノブイリ/福島 ~福島出身の廃墟写真家が鎮魂の旅に出た~』(八画文化会館)上梓。廃墟の他怪しい場所やスラム街、未承認国家にソビエト連邦など、好奇心の侭に国内外を縦横無尽に徘徊する。

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