【ミニマリスト高村友也氏】欲しいのは圧倒的な自由…20代の東大卒男性が「ホームレス→小屋暮らし」生活を選んだ理由

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出す本すべてが売れているホリエモン。なぜ彼の本がここまで支持されるのでしょうか? 学生時代、彼には「就職なんてしない」という信念があったと言います。組織の下に入ることなく、自ら事業を起こし、次々とチャレンジしながら大金をつかんでいる彼に憧れる若者が多いのは、「自由に生きたい」と願う人たちが多いからでしょう。

ここにもう一人の「就職なんてしない」と大学在学中に決めた青年がいます。『僕はなぜ小屋で暮らすようになったのか』を執筆した、高村友也氏です。東大卒、慶応大学大学院卒、という華やかな経歴を持つ高村氏ですが、彼の進んだ道は、想像の斜め上を行くものでした。

東京大学卒→「なるべく働かず、最低限の収入で生活しよう」

高村氏は小さいころから頭がよく、教科書などは1度か2度読んだらすぐに覚えてしまうほどでした。暗記科目も得意で、東大も難なく合格。就職という選択肢を考えていなかった彼は、そのまま慶応の大学院の哲学科に進学します。

周りの友人が就活に勤しんでいる間にも、高村氏は一度も就職しようという気にならなかったと言います。

就職という選択肢を考慮したことはそれまでの人生で一度もなかった。理由を聞かれても困るくらい、考えたことすらない。どんな観点から言っても、おそらく僕はいわゆる就職というものに適正がない。また、その適正のなさを忍ぶだけの動機や魅力を就職に感じたこともない。(P.84)

多くの人間は、「自分は就職に向いている」とは思わないでしょう。むしろ「就職には向いていない」と考える人の方が多いのではないでしょうか。

かく言う私も「自分は会社員には向いていない」「就職しないで生きていきたい」と思っていました。ですが、結果的に就職という道を選びました。それは、就職以外に生活の糧を稼ぐ方法が分からなかったからです。

就職にはメリットがあります。安定した収入。社会的信用。何より、他人と同じ道を歩いているという安心感があります。

それらすべてをメリットに感じない高村氏が選んだのは、「なるべく働かないで、最小限の収入で生活する」という方法でした。

 

圧倒的な自由が欲しいから、ホームレスに

出典:shutterstock

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「就職したくない」と同時に高村氏には「自由が欲しい」という強い想いがありました。

無限の自由が欲しい。全体性を持った孤独が欲しい。そのためには、自分の生活の全体を投じるしかない。生活そのものが放浪でなければならない。大学院生活も終盤に差し掛かった頃、家具を処分し、アパートを出て、路上で生活することにした。(P.116)

「自由が欲しい」という欲求も、「就職したくない」欲求と同様に多くの人が目指すところでしょう。でも、自由を求めてホームレスになる、という発想は凡人の理解を超えています。

高村氏は、「他人と関わること」「少しでも他人に依存すること」で自分の自由が害されると考えており、それゆえ、なるべく人と関わることがないホームレス生活を選んだのです。

人や共同体と関わることで自分の内に感じる、ほんの少しの依存、ほんの少しの甘え、ほんの少しの媚びへつらい、自分が社会の中で生きてゆきたいという欲求、どれもこれも、自分の不純さを暴露し、罪悪感と承知審で心身を破壊する。だから、近くにいる人ほど、距離を置きたい、遠ざけたいと願い、願うだけでなく実際に行動に移してきた。そうしたらほとんど誰もいなくなってしまった。(P.168)

現在、高村氏は、山梨の雑木林を安く買い取り、自分で小さな小屋を建てて生活しています。数カ月のホームレス生活を通して、路上生活は思いのほか他人からの干渉を受けがちだということに気が付いたからです。

たしかに格安の土地であれば家賃もかからないですし、電気・ガスを引いていなければ光熱費もかかりません。最低限の収入で生活するにはうってつけですし、他人になるべく関わらずに生きる、という目的も果たせそうです。

一見、「大学院まででて就職せずに田舎に小屋を建てて生活する」というのは奇想天外な発想に見えますが、彼の中では、合理的な選択であったことが分かります。

友人や経済的な豊かさよりも、自分が何ものにも侵害されず自由であること、それが彼の絶対的なプライオリティであったのです。

 

他人のために何かをするのは恥ずかしいから、働かない

出典:shutterstock

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人と関わらずに自分の裁量で月にほんの数日だけ働けて、残りの時間は好き勝手に読んだり書いたり旅をしたりできて、収入は少なくてもいいから毎日食って行けるだけの仕事はないだろうか。(略)とにかく、いろいろ考えた。どれもこれも考えた末に、やはり社会の中で働くのは嫌だと思った。投資などの特別な方法を除けば、お金を稼ぐということは基本的に、多かれ少なかれ他人や社会と関わるということである。しかし僕には、「他人のために何かをする」ということをとても恥ずかしいことだと認識する傾向があった。(P.84-85)

労働の対価として賃金を受け取ることは「他人の役に立つ」ことと同義です。

「他人のために何かをしたい」「誰かの助けになりたい」「感謝されたい」という想いは、働くモチベーションになり得ますが、高村氏は逆に「他人のために何かをすることは恥ずかしいこと」という考えを持っているため、社会の中での労働に価値を見出せなかったのでしょう。

 

他者に依存しない、手作りの小屋は「自我そのもの」

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出典:shutterstock

外界との境界が明確で、他者に依存せず、そのすべてを熟知していて、普遍的で、自己完結的な、自我。僕は自分があまりに弱い人間だから、そういうものをずっと求め続けてきた。自分の小屋は、そんな巨大な自我の構造の具現化である。借りものではだめだった。誰かのお下がりでもだめだった。手作りの小屋は、僕の自我そのものなのだ。(P.175-176)

一所懸命に働いている人からすると、高村氏のように、労働に価値を見出さず、他者のために何かをすることを嫌悪し、徹底的に一人でいようとする生き方は、受け入れ難いものでしょう。

ですが、「もっと稼ぎたい」「かっこいい車が欲しい」「高層マンションに住みたい」そんな欲望とは無縁であり、他者の評価に惑わされない高村氏は、とても潔く見えます。

ともすれば、経済的に成功している友人たちを羨んでしまったり、SNSで披露される幸せ写真館に落ち込んでしまったりする私達にとって、高村氏の他人の評価を一切気にせず、我が道を突き進んでいく姿は、一種の癒しにもなり得ます。

こんな風には生きられないし、生きたくもないけれど、こんな生き方もアリなのかもしれない。自分自身や周囲の人たちの価値観だけが全てではないし、考え方次第でもっと自由になれるのかもしれない。そう感じさせられる一冊でした。

 

『僕はなぜ小屋で暮らすようになったか』
著者:高村友也
出版社:同文館出版

ライター : 今来 今

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