【男の小屋暮らし】ミニマリストの究極系? 「Bライフ」提唱者、高村友也氏が語るシンプル生活の理念とは

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子供の頃、秘密基地づくりに熱中した経験はないだろうか。あの頃感じた、小さいながらも自分の城を構えるワクワク感を、小屋を設えることで生活に採り入れる大人達が増えている。

2017年4月には、無印良品でお馴染みの良品計画が「無印良品の小屋」の販売を開始し、話題に。日本におけるタイニーハウス・スモールハウスのムーブメントは、確実にその裾野を広げている状況だ。

▶︎小屋のあるくらしを提案するプロジェクト「無印良品の小屋」シラハマ校舎での販売開始のお知らせ
▶︎無印良品の小屋

断捨離やミニマリズムといった考えが広まった結果、「それほど広い住居スペースは要らない」と感じる人、あるいは、東日本大震災をキッカケに住まいのあり方を考えるようになった人たちが、住まいの新たな選択肢として小屋に注目している。ほかにも、ロハス、地方移住、田舎暮らし、多拠点生活、アウトドアブームといった様々な思想や価値観と結びつくことで、小屋シーンは多様化の時代を迎えている。

日本における小屋暮らしの歴史を振り返るのであれば、「Bライフ」の提唱者である高村友也氏が果たした役割は少なくない。高村氏がWEBに蓄積したナレッジを参考に、自作の小屋暮らしを実践するフォロワーが複数誕生している。そんな高村氏にコンタクトを取り、氏の近況や、小屋暮らしの心得について話を伺った。

 

高村友也氏とは。Bライフとは

(高村氏が自作した小屋。初期の建築費用は10万円で何度かの追加工事を行っている)

(高村氏が自作した小屋。初期の建築費用は10万円で何度かの追加工事を行っている)

2009年12月に土地を購入し、総額10万円で3坪の小屋をセルフビルドして生活を開始。月の生活コストは最低2万円あれば維持可能なシンプル生活を実践している。

「なるべく何も作らず、何も無しで済ませられるような、シンプルで軽やかな生活を志向し、安い土地を買うなどして、手っ取り早く自分の拠点を確保して自由に生きる」(高村氏ブログより)そんな自身のライフスタイルを「Bライフ」と命名し、WEBや著作で情報発信を行っている。

高村氏は自身のブログでBライフを以下のように定義している。

Bライフとは

安い土地を買って、そこにテントを張るなり、ダンボールハウスを作るなり、自分で小屋を建てるなりして住んでしまおうというライフスタイルです。ホームレス以上、一般市民以下、「土地持ちホームレス」くらいの気持ちで、誰にも文句を言われずにいつまでも寝転がっていられるローコスト生活を志向しています。 

「Bライフ」とは当ブログ管理人の作った造語で、.ベーシックライフ(固定費を抑えた必要最低限の生活)、ベイビッシュライフ(素人が試行錯誤で遂行できる生活)、ぼっちライフ(一人で立ち上げ一人でやりくりできる自己完結的な生活)、B級ライフ(普通の賃貸暮らしをA級とすれば、B級生活)、ビギニングライフ(自分の人生の原点・出発点。いつでもここに戻ってくればいいと思える拠点)、ボヘミアンライフ(心身ともにノマド的・非定住的であるための拠点の確保)、などを意味しています。

高村氏の小屋暮らしの様子は『自作の小屋で暮らそう──Bライフの愉しみ』 (ちくま文庫)で詳しく知ることが出来る。

 

高村氏の近況について

−−どのような生活を送られているのか、教えてください。

「Bライフをはじめた最初の頃は年がら年中小屋にいる生活を送っていました。一時期、小屋を離れて『たまに帰ってくる別荘』のような感じで利用していました。最近は再び、小屋での生活が長くなっています。生活リズムは夜型で、昼頃に起きて、午後は畑に行って作業をして、夕方になると小屋戻ってきてシャワーを浴びます。そこから朝方まで起きていて、朝のヒグラシの鳴き声を聴いてから就寝するような感じです。」

(畑を借りて野菜を栽培している)

(畑を借りて野菜を栽培している)

−−現在はまっている、マイブームはありますか?

「今の時期は、クワガタ、カブトムシ捕りですかね。私の小屋は雑木林のなかにポツンと存在しているので、夜電気をつけていると、灯りに誘われて虫達が勝手に窓まで寄って来るのです。今では窓越しに聞こえる羽音や衝突音から、クワガタなのかカブトムシなのか、あるいはカミキリムシなのか判別できるようになりました(笑)。一番多いのがノコギリクワガタです。飛んできた虫は捕まえておいて、翌日近くのキャンプ場へ持っていくと、少額ではありますが買い取ってもらえるのです。」

 

小屋暮らしから離れた時期について

−−一時期、小屋暮らし以外の生活を模索されていた時期があったかと思います。どのような生活をされていたのでしょうか?

「友人とシェアハウスみたいなところで生活したこともありますし、ゲストハウスで掃除や受け入れをしながら、住み込みとして暮らしたこともあります。海外でバックパッカーをしたり、河川敷の土地を買ってテント暮らしをした時期もあります。
これらを模索というと変な感じがするんですが、まあ小屋は持っていても家賃が出ていくわけではないので、気が向いた時に気が向いた生活スタイルを選択しているといった感じです。」

 

−−小屋暮らしと、それ以外の生活スタイルでメリット・デメリットを感じたことはありますか?

「メリットデメリットを比較しはじめるとキリがないですが、やはり小屋は静かで落ち着けて、なにもしなければ食費以外に出ていくものはないのがメリットです。そういった自分のベースが確保できている、というのは大きいです。

だからと言って、小屋暮らしに帰結したわけでもなく、今はたまたま小屋にいるだけの話です。この先、ずっと小屋にいるかもしれないし、またフラりとどこかへいくかもしれません。」

 

フォロワーである「Bライファー」について

−−高村さんが発信したナレッジを参考にしたフォロワーが複数いらっしゃいますね。

「フォロワー、という言い方はなんだか申し訳ない気がします。私はナレッジと呼べるほどの情報は発信していませんし、みなさんそれぞれの動機と文脈から、小屋暮らしを始められるでしょうし。敢えていうなら、『不器用でデタラメな人間でもなんとか小屋暮らしできるんだ』という気づきはあったのかもしれません。」

 

−−高村さん式の小屋暮らしを実践する「Bライファー」達との交流はあるのでしょうか。

「比較的近所の人でブログやツイッター経由で知り合いになった方は何人かいます。しかし、私を含め、『小屋で静かに暮らしたい』といった考えの人が多く、あまり積極的な交流はないです。密度の濃い人間関係を避け、たまにSNSで繋がるくらいがちょうどいいと考えるのも、Bライファーの特徴かもしれません。」

 

現在の小屋暮らしブームについて

−−高村さんのような、自由の獲得、生活費の極小化とは異なる動機から、小屋暮らしに興味を持つ人達が増えています。ある種の小屋暮らしブームとも言える状況を、どう見ていますか?

「それぞれ許容できる生活水準のラインが異なるだけで、根っこにある動機は同じだと思っています。それは、『家にお金をかけることに魅力を感じないし、シンプルに、自由に生きたい』ということです。その『シンプル』のなかに、お金を稼ぐことが含まれるか否か、という差異が存在してるのだと思います。

私からすると数百万円の小屋は全然シンプルとは思えないけれど、アーリーリタイヤなどで予めいくらかお金がある状況だったら、数百万円の小屋が候補に上がることは不思議じゃない。

私の場合、本当にゼロからスタートして、『やっぱり自分の土地は必要だな』とか『テントより小屋の方がいいな』と線を引いてきたわけですが、普通のケースだと、一戸建てやマンションといった住宅からスタートして、『数百万円の小屋だったら納得できる』、と遷移するのだと思います。ボトムアップでアプローチするか、トップダウンでアプローチするかの違いでしょうか。いずれにしてもやはりどこかで線を引くことになる。そういった違いもあるように思います。」

 

小屋生活に向く人、向かない人

−−高村さんから見て、小屋暮らしが向く人、向かない人というのはありますか?

「自分にはたまたま合っていたというだけで、一般的に言ってどういう人が向いているか、よくわからないです。ただ、完全にコストパフォーマンスだけに魅力を感じてセルフビルドの小屋暮らしなどを始めると、安くて快適な賃貸アパートなどと比べてしまって嫌になってしまってやめてしまう、そういうことはあると思います。コストパフォーマンスに加えて、なにかもうひとつ、自然が好きとか、もの作りが好きとか、自給的な暮らしに興味があるとか、一人になりたいとか、プラスアルファの動機を持てる人が、長く続くような気がします。」

(電気はソーラーパネルで賄っている)

(電気はソーラーパネルで賄っている)

 

小屋暮らし、Bライフを目指す人達へ

−−最後に、高村さんのような生活に憧れている人へアドバイスをお願いします。

「私が実践する『Bライフ』は小屋暮らしよりかなり狭い意味で、『素人自作小屋暮らし』、みたいなニュアンスです。極論を言うと、小屋である必要もなくて、『自分の土地を買って、そこにテントなり小屋なりプレハブなり、適当なものを設えて暮らそうよ』ということです。

『Bライフ』に限って言うなら、誰も何も責任とってくれない生活スタイルなので、全部自分で一から考えて、アドバイスらしきものに安易に耳を傾けるな、ということになるでしょうか。」

 

セルフビルドであったり、市販のスモールハウスの購入だったりと、そのスタイルはさまざまなれど、共通して基礎を成すものは「住コストの適正化」であると高村氏は指摘した。

「人生最大の買い物」とされてきた住宅を、ミニマムにすることで、人生の自由度や可能性は飛躍的な広がりを持つことは間違いない。

ただし、空き家や、空室率が社会問題化している現代の日本で、住宅コストの削減だけを目的として、安易に小屋暮らしを選択すべきではないだろう。現に、月1万円出せば、大分県で清潔感のある築浅アパートを借りられる時代だ。

大事なのはプラスアルファとなる理念や信念を持つこと。それが小屋暮らしを安定させる土台となるのかもしれない。

高村友也

1982年静岡県生まれ。
東京大学理科二類→休学一年間@海外→東京大学文学部哲学科(古典)→慶應義塾大学院哲学科(科学哲学)。
宅地建物取引士、PADIスキューバダイブマスター、電気工事士二種。
愛車:HONDAプレスカブ

著書に『自作の小屋で暮らそう──Bライフの愉しみ (ちくま文庫)ほか
メール:mainen_netaro@yahoo.co.jp
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ライター : 栗林 篤

kuri

1978年生まれ。明治大学政経学部卒業。大学卒業後、情報誌出版企業に勤めるが1年でリストラに遭遇。その後フリーター、ニート時代を経て、東証一部上場企業の正社員SEとして働くも、年収300万円以下の経済状況に絶望して投資に邁進する。投資のおかげで、現在はサラリーマンを卒業、フリーライターとしてストレスフリーに活動中。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』(WAVE出版)。好きなフルーチェはいちご。

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