【書評・レビュー】堀江貴文氏「寿司職人が何年も修行するのはバカ」の真意は「多動力」にあり?

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ここ数年、雑誌やテレビで「この仕事は○年後には、機械に奪われる!」といった特集を目にする場面が増えた。なぜ「これまで人間がしていた仕事が機械に奪われる」という危機感を人々は持つようになったのだろうか。

それは、急速にインターネットが普及したことにより、IoT(Internet of Things あらゆるものがインターネットにつながっていくこと)が進んでいることに起因している。今現在自分がしている仕事が機械に奪われるなんて、考えただけで恐怖だが、この流れは誰にも止めることはできない。

それでは、私たちがこれから機械に代替されることがないようなキャリアを見つけ出すには、どのような力をつければいいのだろうか?
そのひとつの答えを提示しているのが、堀江貴文著『多動力』(幻冬舎)だ。

堀江貴文氏が「寿司職人が何年も修行するのはバカ」と語る真意とは?

出典:shutterstock

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堀江氏がSNSで「寿司職人が何年も修行するのはバカ」と発言したことにより、炎上騒ぎになったことを記憶されている方も多いだろう。

堀江氏は「一つのことをコツコツする」ことが正義だとする現代の風潮に一石を投じ、「多動力」こそ現代を生き抜く重要な資質だと述べている。多動力とは「いくつもの異なることを同時にこなす力」のことだ。

一つのことを突き詰めるのではなく、好奇心の赴くままに、様々なことに首をつっこみ、それぞれの分野での見識を広めることで、それぞれが掛け算になり新しいサービスや価値を生み出すことができるという。

たとえば、ひと昔まえは(現代でもそう考える人は多いかもしれない)、「転職は悪」であり、ひとところに落ちつけない人は忍耐力がないとみなされていた。

どんなに辛いところでも、自分に合わない場所でも、「石の上にも三年」で三年は修行のつもりで耐えろ、という風潮があったが、それは日本の終身雇用システムが確かなものであった時代の名残だ。

終身雇用システムが崩壊しつつある現代社会で、ひとつの会社でしか通用しないスキルだけを磨くことは、安定を選んでいるようでいて、実は危険な側面が潜んでいると言える。

修行、下積みと同じように「一つの仕事を定年まで全うするのが正しい」という幻想にとらわれている人もまた多い。多くのビジネスパーソンは「営業」「経理」「システムエンジニア」など、たった一つの肩書で仕事人生を終える。「水平分業」により、あらゆる産業の『タテの壁』が溶けていく時代において、これではあなたの価値は上がることなく、その他大勢に埋もれてしまう。いくらでも代わりのいる存在であれば、給料も上がらないだろう。ダイヤモンドがなぜ価値があるのか? それは美しいからではなく、珍しいからだ。

堀江貴文著『多動力』(P.31より引用)

機械に代替されない、求められるスキルを得たいと考えるなら、「一つの仕事をコツコツする」ことだけにまい進するのではなく、様々な分野に興味をもち、肩書を増やし、変わりのいない存在になることが必要だということだろう。

 

「他人はどう思うだろうか」から抜け出す、最強のメンタルの育て方とは?

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本書では、堀江流の様々な仕事術が紹介されているが、一般的な会社員の常識からかけ離れたものも多く、「これは堀江氏だからできるんだ」と考えてしまいそうになる。

だが、堀江氏はそういったことは言い訳にすぎず、自分の気持ちひとつで知識を実践に移すことは可能だという。

メンタルを鍛えるためには、まず「恥をかくこと」を恐れない勇気をもつ必要があるという。

恥をかく勇気、失敗する勇気さえもてば、どんどん免疫ができてリスクを取ることを恐れなくなる。この勇気をもつことが何よりも重要なのだ。今、この瞬間から周りの人の目を気にするのをやめよう。

君の頭の中が、他人の振る舞いや失敗のことでいっぱいにならないのと同じように、周りの人は君のことなんてまったく気にしていない。外野の雑音なんてきにせず、君は飄々と我が道を進めばいいのだ。「多動力」を身につけるには、どんな知識や仕事術を身につけるより、「感情」のフィルターを外すことが先決だ。

堀江貴文著『多動力』(P.190より引用)

様々な分野のビジネスで成功を収めている堀江氏だが、その陰には、失敗した無数のプロジェクトがあるという。失敗を恐れず、恥をかくことをおそれず、自分の信念に従って突き進んできた堀江氏だからこそ、説得力をもって「恥をかいて、成長しよう」と言えるのだろう。

『多動力』
著者:堀江貴文 
出版社:幻冬舎

ライター : 今来 今

今来

神戸出身。立命館大学国際関係学部出身。出版社勤務を経て現在フリーライター。messyにて上京組の女性の生態に迫る『上京女子』連載中。趣味は観劇・映画鑑賞。月に20冊以上の読書をし、20本以上の映画を見る文系の塊。

 

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